7月 10th, 2014
学童保育指導員に望むこと
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨夜の日経新聞夕刊の一面に大きな見出しの記事がありました。
厚労省、学童保育指導員を育成 15年度から研修義務
(ネットでは有料会員限定の記事のようです)
以前、このBlogにエントリしていますが
私は、学童保育にあまり重たい機能と言いますか責を負ってもらうことには賛成ではありません。
(関連エントリ「学童保育に預けるということ」)
今回の記事で気になったところは
「これまでになかった学童保育の指導員への研修義務化はその一環だ。子どもと話したり遊んだりする技能に加え、保育現場での危機管理などを学んでもらう目的だ。」
「厚労省は学童保育の指導員の条件として、保育士や幼稚園教諭などの資格を持つ人や、大学で心理学や教育学を修めた人などを求めている。現在いる約9万人の指導員の7割以上は保育士などの資格を持っているが、こうした条件は必須ではないため、残りは無資格だ。学童保育の質にばらつきが生じかねないと懸念する向きもあった。」
『子どもと話したり遊んだりする技能』『学童保育の質にばらつきが生じかねないと懸念』
この言葉に驚きました。学童保育の質ってなんでしょうか。
私が考える、指導員に知っておいてもらいたい知識は
・ケガ、病気時の緊急処置の基礎知識
程度と思っています。もちろん全員が上記記事にあるような知識を持ち合わせてくれていたら最高ではありますが、責任者が資格を持っていたり専門的に学んだ人であれば、周りのスタッフは子どもと一緒にいることが楽しいと思える人であれば専門的なことはなくても良いのではないでしょうか。
こうやって、”行政サービスなんだから、手厚くて、キチンと管理されて当たり前”のようになると、保護者や世の中が勘違いして『もっとサービスを良くしろ!』となり、いわゆるモンスターペアレントの風潮を助長してしまうと思っています。
そこまでやるのなら、相応のコスト負担が双方に必要です。
きちんと教育を受けた人が、それ相応の報酬をもらって提供し、
その価値を認めてキチンと受益者(預ける家族)が代金を支払う。
その関係があってのものだと思うのです。
保育士が報酬が安くて仕事が続かないなんていう問題がでてきてはいけないんです。
そういうことを無くして、利用者が高いお金を払うし、保育士側もちゃんと稼げる。という関係になることも合わせて考えないといけないのではないでしょうか。
預ける家族からすると、自分たちの都合で外で働いて、放課後に子どもを1人で待たせられないので、たまたま学童保育所といういつもの場所で、いつも相手してくれるお兄さん・お姉さん、おじさん・おばさんたちと待っててね…がという位が基本だと思うのですが。
しつけや、学習や、”生活指導”的なものはあくまでプラスαなんです、と思わないと、サービスを提供する側も、子どもを預ける側も
どちらにとっても不幸になるのじゃないかなと思います。