3月 9th, 2015
教育ICTオールジャパン?
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経新聞の月曜日の紙面は中程に「教育」というページがあり、主に学校教育に関する識者のコラム(記事)が載ります。
今日は、ICT機器(ようはコンピューター)の現場への影響にまつわる話題でした。
ICTが変える学び 子供の手で「知」獲得
赤堀侃司 白鴎大学教授 [有料会員限定]
2月2日、東京・新橋の電通ホールで「ICT CONNECT21(みらいのまなび共創会議)」の設立発表会が開かれ、私が初代会長に就任した。
「教育ICTオールジャパン協議会」と捉えるとわかりやすい。新団体の発足にあたって、教育ICTが目指す姿や背景について述べてみたい。
だそうです。この方の主張は記事に譲りますが、驚いたことは次の言葉
これからの日本が厳しい状況に置かれることは、誰もが知っている。今の小中学生は果たして年金を受給できるのか、少子化が進んで地域は生き残れるのか、いつ噴火するとも知れない火山や、いつ巨大地震が来るかもしれない自然災害の不安や、緊張感が続く国際関係の中で日本はどう生き残れるのか。誰もが難問が山積することを知っている。
子どもたちは「年金が受け取れるのか」を考えながら学習しないといけないのか?と思うととても気が重たくなります。こういう状況にしてしまった今の大人たちが本気で変わらなきゃならないのではないでしょうか。
デジタル環境は、善でもなければ悪でもなく、光でも影でもない。それ自身に価値はなく、光にするのか、影にするのかは専ら使い方による。
この考え方は賛成します。
そんなに子供がアクセスしたいなら、子供の知的好奇心をさらに高めて、優れた教材を用意しよう、デジタル環境が持つ良さを積極的に伸ばそうというのが、欧米の考えであり、影や悪が生まれないように予防しようと考るのが日本である。
その通りですね。「石橋を叩いて渡らない」のが日本な気がします。
今の大人にできることは、主体的に学び問題を解決する能力を教育の中で身に付けるように支援することである。日本の未来を子供たちに託すのである。
その子供たちは、受け身で知識を覚えるだけでなく、自らがデジタル環境にアクセスし、協同で解決策を見いだし、知識を創出していかなければならない。
こうやってこの言葉だけ取り出すと、結局は子どもたちに「あとはお前たち頑張れ」って言ってるようにしか思えず…。すっきりしないです。
このコラムの「編集後記」のような感じで、日経記者の言葉がありました。全文引用させてください。
知識注入型から脱却の力秘める[有料会員限定]
知識注入型の教育から、思考力や応用力を育む教育への転換――。日本の教育が直面する最大の課題であり、かつ長年、模索しながら、いまだ実現できないテーマだ。 ICTの登場で、社会は様変わりした。人々はネット端末を持ち歩き、いつでもどこでも、世界中の人々や情報とつながることができる。オフィスの光景も一変した。にもかかわらず、学校の教室だけは、明治以来、あまり大きな変化がない。 ICTは社会を変えたように教育も抜本から変えるパワーを秘めている。懸案の知識偏重型教育からの脱却にも道が開けるだろう。だが、導入のテンポはあまりに遅い。
子育てならびに、男性偏重の長時間労働の勤務にも通ずるものがあると思いました。
指をくわえてみてるだけではいけないのですが…。思いやられます。