6月 26th, 2015
所沢市の一時退園問題に思うこと
こんにちは。シンカ代表の手島です。
最近話題のトピックスだと思いますが、所沢市のこの話題です。昨日(6/25)の日経新聞夕刊の記事にもありました。
「育休で退園やめて」 所沢 保護者ら行政訴訟
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保育園利用、自治体で差
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記事をみてるだけでは、双方の理由が「薄い」「弱い」ように感じてしまいました。
もちろん、行政訴訟にまで至ってしまった所沢市の進め方、コミュニケーション手法に大いに問題があったのだとは思います。
各方面の情報を収集し分析したわけではありませんし、あくまでこの記事を見た率直な感想としては「家庭で育てるべき」的な議論にしてしまってはダメだと思っています。
私が市側でしたら
「待機児童が多いことが大問題ですぐには解決できない。」
ここに立脚して一点突破です。
『待機児童の親御さんからの「育児休暇を取れて、仕事に行かなくて良い人が保育園の定員枠を確保している。何で私は預けられないの?」という不満に答える術が無い』という一点のみにポイントを絞ります。
そのために退園という策だけではなく、何ができますか?という話し合いに十分な時間が取れればこんなに拗れなかったのではないでしょうか。
あくまで待機児童が問題だという前提ですが、数ヶ月の育休で復職するのであれば預けていても構わないと思いますが、例えば、“今年産んで来年度いっぱいも育休です(1歳児の春から預ける)”というケースについては、「一度退園してください。その間だけでも預けて仕事しないといけない人が待ってます。」ということは致し方無しだと思います。
預ける側のこういった主張が記事にありました
今回は急なことは大問題だと思います。ただ、園が変わるという“リスク”については、私は子どもにとって悪影響だけではないという意見です。
いろんな人たちと接する、いろんな環境で過ごせるという良い面もあると思っています。
親の心配としては、退園後に同じ園に入れるか分からない(=生活リズムが読めない)、退園後にそもそも入れるかわからない(=待機児童になる可能性があって復職できない)、事務手続きが煩雑ということなんだと思います。それならば、これを何とか解消・軽減すれば良いのでは…ということになってしまいます。
さて、この問題、国に持ち上がって、国がどうサポート、もしくは主導してくれるのでしょうか。
所沢って、駅近くにタワーマンションが多く建って、子育て人口が増えていることは想像に難くないです。そんな“無計画”なマンション建設にGOを出しているツケが回っていると言うこともできると思っています。
「一時退園」という話題だけではなくて、じゃあ何でマンション建てたの?どんな都市計画だったの?何ならマンションのディベロッパーまで巻き込んできちんと議論し、社会をデザインし直さないと根本解決はないと感じてしまいます。