7月, 2015
2015年は後世に残る重大決定をした年になるかも
こんにちは。シンカ代表の手島です。
国会が騒がしくなっています。
安全保障の法案について、強行採決が行われました。国民を二分している議論、しかも正反対に割れてる意見をこのような形で進めていいのか?個人的にはすごく疑問です。今朝の日経新聞は多くの紙面を割いていました。
安保法案、きょうにも衆院通過 5野党、採決応じず[有料会員限定]
116時間 議論深まらず
安保法案、審議時間は歴代6位 違憲論争引きずる[有料会員限定]
「存立危機」に曖昧さ 隊員リスク 揺れた説明[有料会員限定]
「総論賛成。各論反対」のような状態で、1つの案を通すための強行採決ならやむを得ないとも思うこともありますが、今回は、総論から日本を二分している問題ですので、いまのような進め方には賛成できません。
でも、我々国民が負託した国会ですからね…悩ましいです。
それに引き換えなのでしょう、国立競技場の建設予算肥大問題で安倍首相が見直しを指示したというニュース。どう考えても安全保障法案とのバーター取引としか思えません。
新国立、計画見直し検討 政府、批判受け費用縮減[有料会員限定]
何が公約なんでしょうか…。それこそ、原子力発電所を「under control」と言いましたが、この公約はどうなってるのでしょうか…。
今の子どもたちが大人になったときに、「あのとき日本でこんな世界的イベントをやったんだ」と誇らしく思えるものが残ればいいのですが、それは新たなハコが絶対に必要ですか?世間で言われているように、横浜の日産スタジアムや調布の味の素スタジアムでは何がだめなんですか?スタジアム作ることが公約なら、その公約を守る人がリーダーシップをとってこの問題を収めるべきです。もちろん、それだけのお金を投じることは許しませんが。もう出来ませんで返上してもいいと思っています。期待している未来のアスリート・競技団体には申し訳ないですが。
そんだけの巨費を投じて、しかもほとんどの人が納得していない状況で、進めてはいけないのだと思います。後世の人たちの反面教師にしかなりません。
子どもたちにとって、この2015年の判断が、いろんな面で影響を残しそうです。
「ファッションの育児」からの脱却
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨日までの中学受験のエントリは日経DUALのサイトから取り上げましたが、いつも楽しい小島さんのコラムも気になる話題でした。
小島慶子 そこのパパ、女と同じ轍を踏まないで!
「見られる育児」の窮屈な世界に、男性たちが新しい風を吹き込んでほしい
小気味よい“小島節”を楽しめました。以下、引用ばかりになってしまいますがご容赦ください。
美容室で、ある男性誌を読んでいて、心の中で叫んでしまった。
「いけない! それは女が歩みきた茨の道…どれだけしんどいかわかってんのか? 戻れ! 今すぐ!」
「イクメン」がかっこいいともてはやされていますからね。「オレいけてるよね」ってなりますよね。
すごくリアリティ溢れる描写で読んでて笑みがこぼれました。
すんごくわかります。この気持ち。背伸びして小綺麗にしている必要なんてないですよね。
なるほどなと思いました。ある意味、最初は「孤高になる」ということですよね。男性が。
私はこの10年近く、子どもたちのお弁当を作っていますが、キャラ弁なんかは作ったことありません。キレイに飾ったこともありません。いちおう私なりに主菜副菜のバランスと色使いだけは気にしてみてはいますが、見栄えなんて…。Facebookでつながっている昔の友人(高校時代のクラスメートの女性)などは奇麗なキャラ弁の写真が上がってたりしますけれど、その頑張りが見ててこっちが辛く感じてしまったりします。
でもそれを「男性だから(やらなくていい)」「女性だから(やって当然)」で片付けてたら変わらないですよね。男性の頑張りでみんなが「みられる育児」から解放されるのか?とても興味深いです。
孤高の人になる勇気
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨日取り上げた“デュアラー”の中学受験に関する記事の続編です。
2015.06.29
藤原和博 「私立に行けばいい教育が」という誤解
【特集/中学受験をしないという選択(2)】仕事で毎日戦うデュアラーはわざわざ中学受験競争に巻き込まれなくていい
学業、知能を高めるという点では藤原さんのこの意見には賛成です。
明確な意義や目的もないままに中学受験に突入するのはあまりおすすめできません。なぜこれほど中学受験がブームかというと、親にとってわが子の中学受験というのは究極に「楽しい」からです。
合格というゴールに向かって、かわいいわが子と二人三脚をする壮大なプロジェクト。特に専業主婦の場合には、自分の人生の成果を測る指標を実感しづらいために、親としてのレベルを確かめるかのようにのめり込んでしまう傾向が強いですね。
子のためを思ってやっていることは実は自分を認めたいがためにしていることになってしまっていやしないでしょうか。
この言葉には驚きました。合格しても不合格でもどちらも不幸な道筋が書いてありました。受験そのものを目標としてしまってはダメなことがよくわかります。
学歴・受験という言葉を、習い事やスポーツ選手を目指す親子に当てはめても同じことが言えそうだと思いました。
まったくもってその通りです。疲弊するくらいならやらなくて良いです。
―― ただ、都心部では(一部のエリアですが)周りが過熱する中で「うちは受験しません!」と言い切るのはかなり勇気がいることでもあります。「どうして?」と質問攻めに遭うくらいならいいのですが、「受験もさせてもらえないなんて、かわいそうな子だね」なんて思われるのではないかという不安が…。
藤原 わかりますよ。一部のエリアで中学受験をしないと決めるには「孤高の人」になる、という勇気が親にも子にも必要ですね。それは簡単なことではないと思います。
「孤高の人」を貫くことは、これからの時代の稼ぐ力の本質につながる「ユニークネス(希少性)」とも一致するということ。「みんながやるから私もやる」では、世界で勝負できる人材には育たない。時代が求める力を俯瞰(ふかん)して考えてみれば、親にとっても納得できる選択をするヒントが見つかると思いますよ。
親自身の価値観、子どもと目指す成長の姿があって、その手段が受験だということだったら悪くはないですが、まず受験ありきではないということを肝に銘じたいです。
中学受験ということだけではなく
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経DUALにあった、働きの中学受験についての記事です。
藤原和博 中学受験すると「稼ぐ人」になれるのか?
【特集/中学受験をしないという選択(1)】子どもに必要なのは情報編集力とユニークネス
おっしゃっていることはほぼ賛成な内容です。これからの時代、社会からは何を求められ、自分自身が何をアウトプットしないと行けないのかを良く考えないといけません。
この例えはわかりやすいなと思いました。私も今後使いたいです。
まさにそうですね。私の30-20年前に経験した受験勉強のころが思い出されます。自分を形作ってくれて血となり骨となったとは思いますが、では”本当にそれで良かったのか?””役に立っているか”は少々疑問です。
我が家は、小学校受験を経て中学受験は世間一般が目指すものは必要ない状況ですが、今後、子どもにどうなってもらいたいかということは常に考えておかなければいけないと再認識しました。
ニュースを追うだけだと本質を誤りかねないと思うこと
こんにちは。シンカ代表の手島です。
岩手で中学生がいじめを苦に自殺した事件がありました。
小6の娘がいる父親として、わが子が被害者になり、加害者になる可能性もあることを考えると、とてもひとごとのように思えません。
私がこのニュースでいま一番心配していることは、担任の先生を追い詰めてしまうことです。
岩手中2自殺:生活ノートに記された気持ち…担任報告せず
毎日新聞 2015年07月09日 11時00分
確かに褒められた対応ではなかったかも知れませんが、鬼の首を取ったかのごとく、マスコミや、特にインターネット上でのバッシングが盛り上がっています。こっちのほうがよっぽどいじめより酷いと感じます。
担任の先生が自死を選ぶまで追い詰めかねない、この怖さを心配しています。
今回の事件のことをただ個人的に、身近な知人と井戸端会議で話をするのならいいんです。でもインターネットに「担任酷い」を書いて追い詰めてどうするのでしょう。
自殺に追い込むほどのいじめが起きないためにはどうするか。自殺まで思いつめないようなケアをどうするのか。いじめに対して学校が機能不全であった場合にどうするのか…という議論を大いにすべき場面ではないでしょうか。
本来は、いじめた生徒が悪いんです。少々暴論覚悟ですが、昨日の給食費未払いの話しではないですが、その親のモラル・社会性がどうだったのか…というところを究明し、解明し、今後につなげるという方向性の議論の盛り上がりなら、まだ(少しは)納得できるのですが。
魔女狩り、犯人捜しをするのではなく、こういう不幸な事件が起きないコミュニティ作りをどうするか…そういう機運を期待しています。
未来多き若い命が絶たれたことはとても残念です。ご冥福をお祈りします。
北本市の給食費未払い対応のニュース
こんにちは。シンカ代表の手島です。
ちょっと前のニュースですが、こんな話題がありました。みなさんはどう思いますか?
給食停止、やり過ぎか 埼玉・北本市「未納なら弁当を」
朝日新聞デジタル 2015年7月4日05時16分
朝日新聞のネットは会員登録(無料ですが)しないと全文みられないので引用を多めにしますことをご容赦ください。
多様性の世の中だというのであれば「給食費が払えない家庭がある」ということを学ぶのも多様性の社会だと思います。でも、日本の「みんな横並び(で平均水準を得る)」という空気ではなかなか難しいでしょう。
今回登場する北本市では援助の仕組みを説明していたということ、その後はすぐに払った、払う意志を示したということですので、親のモラルということなのでしょうか。こういう環境で育った子が大人になって…すでに小学校を卒業するまでの人生経験を積んで、どういう成人になるのか、とても不安を覚えます。
記事の最後に識者のコメントが載っていました。
■懲罰的対応ではなく支援を
《鳫(がん)咲子・跡見学園女子大准教授(行政学)の話》 生活保護や就学援助を申請していないからといって「支払い能力がある」と考えるのは短絡的だ。援助を申請できない事情を抱える保護者もいる。滞納を続ける家庭は、子どもが育つ環境として何らかのリスクがある可能性がある。学校や行政は懲罰的な対応ではなく、滞納を福祉による支援が必要なシグナルととらえる必要がある。
■保護者と信頼関係築く必要
《教育評論家の尾木直樹さんの話》 公立中学校の教員だった経験から、子育ての能力や責任感に欠けるなど様々な保護者がいるのは分かる。ただ、どんな親や子どもにも、きちんと対応していくのが公立学校だ。教員は部活などに費やす時間が長すぎて、保護者と十分なコミュニケーションをとって信頼関係を築けていない。十分な対応ができるようにするためには、働き方も見直すべきだ。
こんなことまで先生が対応しているんですね。「尾木ママ」のコメントも紹介されていますが、この領域も先生の先生としての仕事だというのなら、教員の削減とか、かかる予算の削減なんてしてはいけないと思います。
子は社会の宝、未来の日本の経済を支えてもらうためのリソースだという気持ちがあるのなrあ、税金の使い方を考え直し、特に社会保障費をもっと積まないといけないということなんですね。
これまでの文脈とまったく違いますが、安全保障などに使っている場合ではないですし、国立競技場に何千億円も使ってる場合ではないのではと思ってしまいました…。
休日にも防犯ブザーが必要になる日
こんにちは。シンカ代表の手島です。
先日のこのニュース。同い年の娘を持つ親としては非常に不愉快であり、怖い事件でした。スピード解決して本当に良かったと思います。
奈良監禁容疑の男、女児抵抗で結束バンド使う
日本経済新聞 2015/7/7 1:41
当Blogでは共働き、働きながらの子育てという面をとりあげています。特に子どもの放課後の安全対策ということは気にしたことがありましたが、親子で一緒にいるときの安全まで気を配らないといけない世の中になっているのでしょうか。
この事件と関連があるのかわかりませんが、日経新聞にこんな記事もあがってました。
子供に防犯ブザー、休日は母親の1割 ネット調査
2015/7/7 11:41
いつでも肌身離さず持ち歩かないといけないのでしょうか。以前このBlogにもとりあげていますが、我が家は「どこイルカ」があります。次女は小学3年ですが、危機感ないのか、持てといっても持たないでしょう。
「どこイルカ」
時を同じくして、自宅にSECOMの会報誌が届いてました。子どもの安全を守るというページもあり、SECOMの安全啓蒙Webサイトの紹介もありました。いろんな情報を提供して注意喚起することはとても大事だと思います。
でもその会報誌の紙面を見ていると、水難事故防止のために「川に近づかないで!」のようなことから始まり、子どもたちに禁止事項のオンパレード。確かに命の危険を冒してはいけないですが、あれもダメ、これもダメ…に感じてしまいました。すべて親の監視下でってなって、果たして子ども自身が自分で危機を感じ、危機を回避する能力が養われるのでしょうか…。いろいろ難しい局面にきているのではと思ってしまいます。
■当Blogの参考エントリ
子どもの安全をどう守るか
http://blog.synca-corp.co.jp/kosodate/kodomonoanzen/
練馬区のファミリーサポート
こんにちは。シンカ代表の手島です。
先日の日経新聞の記事から、ファミリーサポートを区の施設で行うという練馬区の取組みが紹介されていました。
練馬区、一時預かり 4カ所で月2回、保護者の急用に対応
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ファミリーサポートというと、会員(預かる人もしくは預ける人)の自宅で面倒をみることになるのですが、今回の内容は、区の施設を利用するとのことです。これだと、いろんな気遣いが少なくて済んで嬉しいという人も多いのではないでしょうか。
利用料金は割安ですね。援助会員には区からの補助もあるのでしょうか。
ただ午後5時に終わる!のが早いと思ってしまいました…。でも常勤の人が預ける保育サービスではないですものね。緊急時の一時預かりですものね。
練馬区のWebサイトより
ぜひ身近のこういうサービスを積極活用したいところです。
練馬区で周知が進んで活用されること、その他の地域にも広がるといいですね。そこから、空き家、空き施設の有効活用なんていう話しにも広がることも期待します。
親が子に伝えるべきこと
こんにちは。シンカ代表の手島です。
金曜日の日経新聞の夕刊のスポーツ欄にある三浦豪太さんのコラムにあった、こんな言葉が素敵でした。
三浦豪太 探検学校
室伏親子の情熱と知性
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今回のコラムは三浦さん親子(親は高齢でのエベレスト登頂で有名な三浦雄太郎さん)とハンマー投げの室伏親子の会食のときの会話にまつわるものだったのですが
いろいろ意見を述べたいのですが、すべてチープに、空虚になってしまいそうなので控えます。
室伏さん親子は明確に言葉では言っていないのでしょう。親の情熱をみて子も努力をし、そして辿り着いた今、そういう境地にいる。『自分を超える人材を育てる』って、企業の組織論・リーダーシップ論はもちろんですが、家族・親子でもそうだよなと感心しました。
今朝(7/3)の日経新聞には子育て関連の記事がたくさん
こんにちは。シンカ代表の手島です。
どういうことでしょう今朝(7/3)の日経新聞には子育てに関連する話題がたくさん出ていました。
見出しだけの紹介になってしまいますが、以下に並べます。
まずは、1面「人口病に克つ」という特集の記事です
少子にあらがう(1)14年の出生率、1.42に低下 社会で育む 認識共有を[有料会員限定]
というようなことが紹介されています。
昨日のこのBlogで取り上げた記事に出ていた国家公務員の方が晩産化の例(奥様の年齢は不詳ですが)が最たるものかと思いました。
そしてこんな話題も。
若年・共働き・子育てに活力
政府税調、議論スタート 所得税改革へ総点検
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“根本から見直す”そうです。何に期待しましょうか。私が常々感じる問題点として次の記載がありました。
この対応なしに“根本解決”はないと思っています。そして、所得税改革の話題の隣にはこんな見出しが。
定員5.5万人増やしたが…待機児童なお7000人
東京23区・政令市 需要に追いつかず
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定員増が潜在需要を顕在化 自治体、保育所整備に苦慮
2015/7/3 0:30[有料会員限定]
潜在需要が顕在…なんてへんな日本語です。
個人的には「待機児童」で出てくる数字は何ら意味が無く、信用できないと思っています。預けて働けるなら働きたい人はほとんどだという今の状況で、「定員が増えるだからウチも預けられるかな」と思うのは当たり前の流れです。ましてや、待機児童の数字なんていくらでも解釈で変えられるのに、これの増減を追っかけて、はては「今まで潜在してたものが顕在した」…なんて言ってどうするのでしょうか。
そんな中で、比較的厚遇されていると思われる高齢者が資産を手放さず守りに入り、あるとろこでは、保育園を作ろうとすると「平穏な暮らしが乱される」から反対する…。子どもを産んで育てる社会なんて目指さなければいいのにね。というこの状況。
国ということでは、言論の自由とか安全保障がどうとかばかりが流行っているようですが、この問題を解決せずして、国の活力が上がるわけがないのですが。だから日経新聞が頑張って論を張っている?ということなのでしょうか。