12月 9th, 2015
「格差婚」と夫婦平等
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経DUALのこちらのコラムから。
「格差婚」という言葉から彼女の考えが述べられています。
小島慶子 「格差婚」という言葉から考えた夫婦平等
地位や収入に関係なく「平等」があるって知らないなら、それって暴力じゃないか?
このかたのツッコミは鋭いかつ面白いなあといつも感心します。
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女より稼ぎの悪い男はダメ(男より稼ぐ女は生意気)」という価値観が前提
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たぶん、「経済的にも社会的にも男が強くて女が弱いのは当然なので、いわゆる男女格差は、格差ではない」と思っている人がことさらに「格差婚」という言い方をするのだろう。
でも「格差婚」って言う言葉は芸能ニュースで使われるのがほとんどでしょうが、確かにおっしゃる通りですね。
「格差婚」という言い方があるなら、夫婦が全く同等の収入と地位であることを「平等婚」というのか。そう言われたら、「ん?平等って、そういうことじゃないんですけど」って言いたくなるだろう。立場や収入が違っても、互いの存在をリスペクトしあう関係が「平等」なんじゃないの?って。
中には「金を稼ぐのがこちらの仕事、家事労働と育児はそちらの仕事」というのを「平等」だと考える人もいる。夫婦双方が納得してそのように分業している場合もあるだろうが(どっちかが遠洋漁業で海の上とか宇宙ステーション滞在中とか)、経済的に強い立場にある方がそうでない方に一方的に押し付けている「平等」は単なる暴力だ。
とも言っています。
どれだけ立場が違っても、私たちは同じ人間として互いの尊厳を最大限尊重し合うのです、という了解が成り立っている関係が「平等な夫婦」なのだとしたら、世の中には結構な数の「不平等婚」がある気がする。
経済的、社会的な立場の違う夫婦、つまり「格差のある夫婦」は当たり前だ(むしろ夫婦間の格差が全くないことの方が珍しい)。どれほど両者の格差が大きくても、平等な夫婦であればいいと思う。逆に、たとえ全く同じ経済力と肩書きを手にしていても、不平等な夫婦は問題だ。
後半のまとめに向かっていく場面で、こんなことが書いてありました。「男女のしんどさが似てきている」と言っています。
確かにそうかもしれません。
でも、当事者のゼッタイ数が増えているか?というと、そうではない気がしています。人口減、生産年齢は減少傾向ですから。
「格差」「平等」いろんな捉え方があるでしょうが、何はともあれ彼女の言う「人間らしい働き方」という“モーレツに家族を顧みずに働かなきゃいけない”ばかりの世の中ではなくなることを私も望んでいます。