小学校のプログラム必修化の論議
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経の日曜日の紙面の中で、「小学校のプログラミングの必修化」についての識者コメントがありました。
日曜に考える 創論・時論
プログラミング教育 小学校に必要か [有料会員限定]
私は記事左側の方の意見におおよそ同意です。
――小学校でプログラミング教育が20年度から必修化される方向です。
「考え直したほうがいい。週に2時間だけとか、中途半端に入れるのはいちばんいけない。すでに小学校には外国語教育も中途半端に導入され、カリキュラムはいっぱいだ。子供が吸収できる能力を超えている」
「考え直したほうがいい。週に2時間だけとか、中途半端に入れるのはいちばんいけない。すでに小学校には外国語教育も中途半端に導入され、カリキュラムはいっぱいだ。子供が吸収できる能力を超えている」
「英語やプログラミング教育を少し導入したら、グローバル人材が育つと考えるのは幻想だ。大人は自分が好きで関心があることや、身を立てた経験があることを子供たちにもさせてみたいと考える。気持ちはわかるが、それは大人の勝手だ。子供たちや学校教育の現場に、受け入れる能力と余裕があるか調べてからでないといけない」
登壇されているお二人は対比されていて、書き出しは「賛成」と「反対」なのですが、どちらの方の意見も、「論理的思考能力が重要」という点では同じことをおっしゃっていてとても興味深い内容でした。
右側の書き出し『賛成』の方のコメント
――プログラミングよりも、文章の読解力の習熟が先だとの主張もあります。
「もちろん読解力も大事で、二者択一ではない。誤解がある。文部科学省が打ち出しているのはプログラマー育成教育ではなく、論理的にものを考える力を育む教育だ」
「もちろん読解力も大事で、二者択一ではない。誤解がある。文部科学省が打ち出しているのはプログラマー育成教育ではなく、論理的にものを考える力を育む教育だ」
そうなんですね…。
「ネットにつながる端末をきちんと使いこなすリテラシー教育が大事だ。技術革新に伴い、どんな技術が出てきても変わらない基本の考え方を教える。時間がかかっても教育で解決する。それが国民全体のITリテラシーを向上させ、ひいてはIT産業の国際競争力を高める。プログラミング教育に対しては不安や誤解が多い。不安には一理あると思うが、不安だけを言い続けると何も変わらない」
最後の段の前半は大事だと思います。ただ後半が…「IT産業の国際競争力を高める」だけだと、疑問符がつきます。それが目的ではないでしょう。プログラムはツールであり、あくまで使いこなすものである。そのツールを使いこなすために、ロジカルに考えること、チームワークで仕事を進めることことの本質かと思います。
IT産業の振興のための国策ですか!?そんな特定業界を無駄に潤すという話なら断固反対です。今の子どもたちの将来のためにという視点で取り組みをお願いします。