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企業が支給する配偶者手当の廃止依頼のニュース
こんにちは。シンカ代表の手島です。
前回のエントリで配偶者控除の見直しについて取り上げましたが、
各企業にある「配偶者手当」についても見直しが国から要請されているというニュースもありました。
経団連、会員企業に配偶者手当縮小求める
女性就労後押し
2016/11/16 2:00[有料会員限定]
「専業主婦は悪」と言わんばかりに感じます。
労働力が足りなくて市場が欲しい?少しでも税収が欲しいから…ですよね。経済が良くなれば増税されるのではなかったのでしたっけ。
方や長時間労働だの男性が育児介護を含む家事をしていないだのと言っておいて、女性が家にいることもけしからんと…でも待機児童や保育士不足もあって…たくさん絡まりすぎです。いったいどこをどうほぐしていくのでしょうか。
取りやすいところから…だとしたらまっぴらごめんです。
この話に関連して私は「なんで家族手当なんかあるんだろ」結婚すると会社からもらえるお金が増えるってどういうことなんだろって思っていましたが、下にリンクを貼りますがあるコンサルタントさんのブログにある意見に触れたら「そういうことで存在しているならそういうものか」と思うに至りました。みなさんはどうお感じになりますか。
いくつか参考情報のリンクを紹介します。
経団連の配偶者手当縮小、税と一体改革不可欠
2016/11/16付 [有料会員限定]
キャリア
配偶者手当は古い? 変わる職場や家族
2016/3/5
福田秀樹のWEBコンサルティング人事評価と給与制度づくり
Q 家族手当・住宅手当は必要ですか?
日経ニュース「イオンが営業時間短縮」
こんにちは。シンカ代表の手島です。
今朝の日経新聞の一面がこんなニュースでした。
イオンが営業時間短縮 スーパー各社、早朝深夜見直し
コンビニ競合・人手不足で
2016/2/25 2:00[有料会員限定]
長時間営業するお店で、安い商品が売られている…どこにその“しわ寄せ”が行くかは自明でしょう。
そこで働く人、もしくは作っている商品の原料、労働力、物流のコスト…
24時間営業でをしようとすると、「安売り」「薄利多売」モデルは通用しないのではないでしょうか。
とにもかくにも、ちゃんと対価を払うということになれば店舗も営業してくれるはずです。
“それでも買いたい人”はそれなりのコストを払って買うということです。
この流れを「モノが高くなった」とか「生活が苦しくなる」といように捉えるのではなく。不当に安い労働力の酷使で成り立っているビジネスが淘汰される。必要な対価は払う。ということで考えたいです。こういう観点での「物価の上昇」は受け入れなければならないと思います。
従業員の労働環境改善を標榜して営業時間の短縮の先鞭をつけている三越伊勢丹の取り組みとともに今後の成り行きを注意深く見守りたいです。
三越伊勢丹
17年から初売り1月4日 労働環境を改善
毎日新聞2016年1月16日 09時00分
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9/23のニュース『男性の育休促進へ助成金 』
こんにちは。シンカ代表の手島です。
「シルバーウィーク」が終わりました。土日から数えて5連休。仕事のリズムも難しいですし、家族の時間もたっぷりありすぎるし、出かけるにも混むし…なかなか大変だったのではないでしょうか。
そんな連休で、このブログの話題用にネットの情報も見てはいたのですが、それらが吹き飛んでしまうような一面見出しが出てきました。
9/23の日経一面です。
男性の育休促進へ助成金
厚労省、子育て・仕事両立支援 女性に託児付き職業訓練
2015/9/23 2:00[有料会員限定]
男性の育休をとった、その会社にお金を渡すということです…。最初の5人まで?
大切な税金。税収の倍近い借金を毎年重ね、そんな運営をしている財政のなかで、こういったお金の使い方です。
本当にそう思いますか?呼び水よりも焼け石に水ではないでしょうか。
育児と仕事の両立を目指すんだったら、もっと違うことにお金を使ったほうが良い気がします。例えば保育園の設置に際して「うるさいから保育園反対!」なんて言っているご家庭に防音窓工事を助成する…ようなこと。こちらのほうがそのことによって喜ぶ家族が多いのではないでしょうか。
それにしても気になる言葉
まだ3歳児神話なのですか?「育児に専念」というのが、専業主婦で朝から晩まで付きっきりなんていう必要はまったくないのですが。
キャリアチェンジだったり、復帰時に違う職業につけるような社会だったら話は違うのでしょうに。雇用が流動的ではない社会とセットで変えないとどうにもならないと思っています。
連休前のエントリの最後の言葉が「この国はどこに向かっているのでしょうか」でしたが…連休明けての話題も同じ気持ちになりました。
『定時職場を求めるのは甘え?』か
こんにちは。
シンカ代表の手島です。
週末の夕刊の中ほどには「女性」面があります。主に働く女性に関連する話題が取り上げられています。
先週末8/22の紙面には読者のQAという形でこんな記事がありました。
定時職場を求めるのは甘え?
仕事のやりがいはあるが残業が多いです。出産後を見越して定時で帰れる職場で働きたいというのは甘えですか?(28歳女性)
識者のコメントとしては
とのこと。ここで「後ろ向きだ。今のところで頑張れ」とは言えないですけれど。
女性面ですから、女性向けのメッセージとしてはこうなります。でも本当に女性って大変なことになりました。いったいどこまで計画立てて、その通りにしなきゃならないのでしょうか。人生すべてプレッシャーって感じてしまいます。
今の世の中、何かと「マタハラ」と言われてしまうので、前向きに・お互い様の精神で・一緒に考える姿勢で…ことにあたれば、打開できる可能性は高いと思います。
中小を選択肢にいれることについてのこの意見には賛成です。”柔軟に”対応できるのは良くわかります。
でもやはり中小企業はトップの頑張りで存続していて、大手との戦いは「寝る間も惜しんで仕事しろ」というところが大半でしょうから、この「トップの理解がある/ない」がとても重要でしょう。
以前、モーレツ経営者の話題もとりあげたことがありましたので参考に紹介しておきます
モーレツも変わらなきゃ | Synca Blog
http://blog.synca-corp.co.jp/lifeworkbalance/moretsu/
「マタハラ」から事の本質を考える
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨日の「マタハラ」のエントリの話題を続けます。昨日のニュースにこんなことが載ってました。
マタハラ防止へ法整備 女性活躍へ政府方針、理系進学を後押し
2015/6/24 0:04[有料会員限定]
とのことです。
マタハラという問題について、この記事のなかにある記述が気になりました。
誤解を招くことになるのを承知で言うと、経営者として「余剰人員がいる」「生産性の低い人たちが“だぶついて”いる」という課題があるとすると、妊娠・出産をキッカケとして仕事がこれまで通り出来ない、空白期間を作りたい、という人がいたら『無理に仕事しなくて良いよ。復帰しなくて良いよ』辞めてもらって構わない…という発想になることは自然だと思います。
マタハラの「解雇や退職の強要をやめなさい」ということにフォーカスすれば、生産性の低い年配の社員を解雇できないこと。本当に必要な人材でなければ解雇できること…の方面でも制度も整えていく必要があるのだと思います。
言い古されていることではありますが、妊娠・出産ということだけではなく、家族の介護・看病なども含めて、「長時間労働」出来ない人たちにどう価値を発揮してもらうか。そして、その表裏として、価値を発揮できない人を抱えなくて良い=適正に解雇できる、という両面での整備が絶対に必要です。
これは一朝一夕にはできることではなく、従業員側も会社側も考えを変えていかないといけません。
結局のところ、これからの社会で働くということは、その会社で求められる価値を発揮すること、会社に属さずとしても市場で求められるスキルと付加価値を身につけて出していくこと…そうでなければ会社から継続して雇ってもらえない…という覚悟を求められているんだなと、考えさせられました。
ニュース「りそな銀、残業なし正社員導入」
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨日(6/22)の日経新聞の夕刊にあったこの見出し。
りそな、残業なし正社員を導入 大手行で初
2015/6/22 13:37[有料会員限定]
だそうです。こういう制度にしないとみんな残業するんですよね、きっと。
どうしてもやってくれってお願いする”場合”があるのかもしれませんが、残業が常態化していたり、そもそも大前提だったりするのがおかしいんじゃありませんか。時短もあって、“定時”固定があって、残業大前提の3つの職種になるってことですか??
逆に、長くいることが頑張ってるという評価につながり、残業代を含めた報酬があがるということで、ちょうど最近のエントリで取り上げたように、結局のところ仕事と子育てを両立させようとしている人にしわ寄せがいく…ことになるのではと、とてもとても危惧します。
そんな暗い気持ちで記事を眺めていたのですが、記事を読み終わったその下に関連記事として次の見出しが目に入りました。日経産業新聞のコラムのようです。
「働きすぎ」の日本人、無価値な仕事が多すぎる
インテカー社長 斉藤ウィリアム浩幸
2015/4/17付
耳が痛いというか、“おっしゃる通り”です。
企業が生産性を高めるとどうなるのか。
優秀な人材の確保が必要になるのではなく、不要な人材の配置に問題が出てしまって(ようは求められる生産性を出せない人は切らなきゃいけない)、いろんなところに軋轢がおきてしまうから、この手の話しは笛吹けど踊らずになっているのではないかと、確信を持っていたりします。
冒頭のりそな銀行が「制度作りました」ということが賞賛として受け取られるのではなく、取り上げて恥ずかしいくらいの世の中になりたいものです。
働きやすさを求めてだけの転職は違うと思う
こんにちは。シンカ代表の手島です。
このBlogでも何度か話題にしていますが、雇用の流動性、転職のしやすさに関連した話題が日経新聞の夕刊・朝刊に立て続けに掲載されていました。
脱時間給、働き方変える? 成果に応じ賃金、勤務柔軟に
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いわゆるホワイトかラーエグゼンプションについての解説ページです。挿絵に書いてあることが面白くて、「自分の働き方に合わせて転職しやすい社会になることが重要」って書いてあります。イラストには「僕は転職することにしましたー」ですって。すごい軽いですね。
この記事のまとめにはこう書いてあります。
働き方の選択肢が多いことは大賛成ですが、報酬をもらうための価値提供が第1なはずです。こんな記事が記憶に残っているうちに、今朝の社説にこう書いてありました。
労働力不足が深刻になるなか、活躍の場を広げたいのは女性や高齢者に限らない。産業構造の変化などを背景に、これまで培ってきた技能を発揮できる職務やポストが、社内で得にくくなってきたミドル社員もそうだ。
ミドルが別の企業に移りやすくする必要がある。彼らの力を社会全体で生かさなくてはならない。
書き出しは大賛成!です。…でも
社内失業…している人たちがこんなにいるのですか?それでも雇ってもらっていられるって、まだ景気が良いのでは?と思ってしまいます。
この歳になって、新しいスキルを外で学んでいては…それでも即戦力になれるのか?
チカラになったとして、その人の前職で積み重ねていたスキルがベースの報酬には届かないのでは…と思いました。
そのときまでに、その報酬を得るためのスキル・ノウハウを得る・蓄えておかないと厳しいですよね。
社説のまとめの言葉は大賛成ですが…
軽々しく「働き方があわないからあっちいきます」とか「こういう働き方したいからよろしく!」が先にきてはダメで、社内失業についても同じですが、自分がどういう価値を仕事で出せるのかということ。会社は、どういう人材にどういう価値を生み出してもらいたいのか双方がはっきりしていることが大事になるはずです。
デュアラーの転職感
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経DUALからの記事です。発信力の高い駒崎さんの意見です。
駒崎弘樹 ダメボス企業には迷わず見切りを
2馬力の収入源がある共働きなら、自分が納得できる環境を求めて柔軟に動きたい
上司についての話しとのことですが、効率の良い働き方全体の議論になっています。ワーク・ライフバランス社の小室社長の主張と重なります。まあ当然のことなのですが。
そして“デュアラー”向けの情報サイトですから、共働き・共稼ぎの人へのメッセージがあります。
今働いている組織がずぶずぶの「ダメボス企業」だと気づいたら。僕だったら、ソッコーで見切りをつけて、自分が気持ちよく働ける組織へと転職します。消費者行動と同じで、「ダメだと思う組織では働かない」という選択的アクションを取っていくことが、皆にとってよりよい社会づくりのために重要だと考えるからです。
2馬力の収入源がある共働きであればなおさら積極的に! いわゆるブラック企業のような環境で無理に働き続けた結果、もしも心身を病んでしまったら、回復を含めての時間の損失は甚大です。
考え方はごもっとも。鶏か卵かではないですが、動く人が多くなれば変わる速度も上がるはずです。
でも、やっぱり会社としては雇用するコストはかかります。会社としてだけではなく社会的にもでしょうか。鶏と卵の片側であるこちらの面も、環境を求めて柔軟に働くための人材の流動性が高い“市場”とその制度整備も、発信力のあるこの方に後押しを期待しています。
スウェーデンの子育て社員活用「ParentSmart」
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経DUALの記事の紹介です。スウェーデンの様子が書かれています。
職場で必ずしも良い顔だけではないということは少々驚きました。やはり「100%」ということはないのですね。
ただ、今回の記事は、スウェーデンのというよりも、ここで語ってらっしゃる女性の言葉が印象的でした。
「育児は人材育成」の価値があるという言葉はとても重要だと思います。
日経DUALの記者がききました
―― 最後に確認したいのですが、この考え方は育 児をしていない社員を排除するものではありませんよね?
ブルーノ もちろんです。名前こそ 「ParentSmart Company」ですが、子育てだけに限らず、社員が職場の内外で培う様々なスキルを、企業が積極的に活用していくという考え方です。例えば、介護中の社 員も類似のスキルを身に付けていると言えるでしょう。仕事の後に社会人大学で勉強をしている社員、習い事をしている社 員、スポーツをしている社員、ペットを飼っている社員だってそうかもしれません。
今は時代が注目しているという意味もあって、親 であることに焦点を当てていますが、育児中社員以外を排除するものでは決してありません。育児中社員のスキルを入口とし て、仕事以外に熱中するもののある社員全員に関係したものです。そういう意味で、企業のダイバーシティーを促進する考え 方だと言えるでしょう。
たまたま、子育てと育児の両立というスポットライトを当てて語っていますが、大事なことは、仕事一辺倒という狭い視野ではなく、ひとりの人が持つ多面性を活かす…ということなんだと改めて思いました。
オランダの“フレキシキュリティー”
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨日取り上げた正規/非正規の話題に関して、日経新聞にこんな関連記事がありました。
働きかたNext 第2部 あえて非正規を選ぶ 自由な時間、専門性で有利 常識を疑え(1)
あえて非正規でということの記事ですが、オランダの制度の紹介がありました。
オランダで20年にわたって3つの企業を渡り歩き、現在はフリーランスの薬袋洋子さん(45)は、政府の雇用政策に日本との違いを感じるという。
パートの賃金水準はフルタイムと同じで勤務時間が短いだけ。フルタイムとパートを行き来する人も多く、転職支援サービスも充実している。パート社員も働く 時間に応じて年金保険料を納め、給付を受けられる。失業した後に起業すると、失業保険の給付が延長され、政府が経営学の研修まで用意する仕組みだ。
オランダ政府は時間に自由なフレックス(flex)と社会保障(security)を合わせ、フレキシキュリティー(Flexicurity)を社会の目標に掲げる。日本でも限定正社員制度を充実させるなど、非正規の待遇改善へ社会全体で考える努力が求められそうだ。
オランダはすごいですね。ここに至るまでの経緯も知りたくなりました。
仕事の中身が一緒だったら同一賃金。そのかわり、正規/非正規ということではなく雇用が流動的。働く側にとっては素晴らしい環境ではないでしょうか。
ただ、そういうことが全領域・全職種に適用ということではないでしょう。
いわゆる“職人的モノ作り”のように時間的な蓄積・経験によるスキル習得、それがアウトプットに差が出ると思われる分野は難しいでしょう。
日本でも進めてもらいたいですが、とかく、こういう議論はAll or Nothingになりがちなので「出来るところから」だったり「総論OK」「目指すゴールはあそこ」であることをキチンと確認しながら進めるべきです。