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小学校のプログラム必修化の論議
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経の日曜日の紙面の中で、「小学校のプログラミングの必修化」についての識者コメントがありました。
日曜に考える 創論・時論
プログラミング教育 小学校に必要か [有料会員限定]
私は記事左側の方の意見におおよそ同意です。
「考え直したほうがいい。週に2時間だけとか、中途半端に入れるのはいちばんいけない。すでに小学校には外国語教育も中途半端に導入され、カリキュラムはいっぱいだ。子供が吸収できる能力を超えている」
登壇されているお二人は対比されていて、書き出しは「賛成」と「反対」なのですが、どちらの方の意見も、「論理的思考能力が重要」という点では同じことをおっしゃっていてとても興味深い内容でした。
右側の書き出し『賛成』の方のコメント
「もちろん読解力も大事で、二者択一ではない。誤解がある。文部科学省が打ち出しているのはプログラマー育成教育ではなく、論理的にものを考える力を育む教育だ」
そうなんですね…。
最後の段の前半は大事だと思います。ただ後半が…「IT産業の国際競争力を高める」だけだと、疑問符がつきます。それが目的ではないでしょう。プログラムはツールであり、あくまで使いこなすものである。そのツールを使いこなすために、ロジカルに考えること、チームワークで仕事を進めることことの本質かと思います。
IT産業の振興のための国策ですか!?そんな特定業界を無駄に潤すという話なら断固反対です。今の子どもたちの将来のためにという視点で取り組みをお願いします。
経済学から政治へのメッセージ!?
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経新聞にあるジャーナリスト池上さんのこれから社会に出て行く世代向けのコラムです。
毎週月曜日の紙面です。
(池上彰の大岡山通信 若者たちへ)(93)経済学の役割(上) 時代を分析し「処方箋」に
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経済学の効用について、そこで学ぶ人向けに書かれているようで、私は政治に対してのメッセージだと受け取ってしまいました。
そういえば私も「経済学部経済学科」卒業でした。自分のアタマで自分の考えを持たないといけません。
日経社説「プログラミング教育への注文」
こんにちは。シンカ代表の手島です。
週末の日経新聞の社説に小学校からのプログラミング教育についてのことが取り上げられていました。
プログラミング教育への注文
2016/6/19付
簡単なソフトウエアでロボットを思い通りに動かすといった学習教材がすでにある。大事なのは、論理的な思考力や問題解決能力を養うことだ。プログラミングのスキルではない。
プログラムの作成は、問題を解決するため必要な手順を考えることにつながる。身の回りにある多様な情報を自分なりに読み解き、使いこなす能力も求められる。
内容は私も同意です。プログラムはあくまでツールを使うスキルの1つ。
課題を発見してその課題の解決を図る手段。
何か新しいサービスを生み出すための手段。に過ぎません。
目の前の、ときにまだ誰も見ていない事象について紐解き、解決のためにロジカルに組み立てる…
そしてそれを自分1人ではなく、衆知や仲間を集めて力を合わせることが必要なので、小学校でプログラムを教えて採点する…ではないはずです。
「成長して大人になったときに求められる力」を早いうちから自覚できてトレーニングできることはすごく良いですよね。
私みたいに、”ザ・義務教育”の暗記中心で正解を覚えて早くたどり着くための教育しか受けてない身からすると羨ましいという気持ちにもなります。
■参考エントリ
ニュース「小中学校でプログラミング必修化」 | Synca Blog
http://blog.synca-corp.co.jp/it/chouchuugakkoudeprogramming/
出る杭はどんどん伸ばす
こんにちは。シンカ代表の手島です。
6/3の日経新聞朝刊にこんな記事がありました。
小中生の「出る杭」伸ばせ 文科省、選抜し大学で授業
理科や数学、優秀な子供対象
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お、ようやくと思いました。この見出しにあるような方針は大賛成。でも記事を読んで少しがっかりしました。
天才児が物足りないと思って過ごす時間がとにかくもったいないという意見に大賛成です。日本の将来にとっても大事なイノベーションの芽を摘んでしまうことの損失は計り知れません。
週末だけ?完全な寄宿舎生活でいいのでは?
週末だけ「先進的」なトレーニングを受け、平日はそのつまらない時間を過ごせ?とそれも多様性だから人間生を高めるために必要?そうは思いません。そういう人格教育含めて、まとめて英才教育してもいいと思います。日本の将来のための日本の投資として。
文科省も自分たちで公教育が先端の人のためになっていないことを認めているのであれば、もっと「とがった」取り組みにしてほしかったです。
見出しを見て、お、いよいよ…と思ったのですが、まだまだ初めの一歩でした。
どんなことになるのか、期待を持って見守りたいです。
ニュース「小中学校でプログラミング必修化」
こんにちは。シンカ代表の手島です。
今週の記事で気になった話題はこちら。
日経新聞の4/19朝刊
プログラミング、小中学校で20年から必修化 政府方針
2016/4/19 0:03[有料会員限定]
ITも「ツール」「道具」です。もちろん、使いこなせるようになることは良いこと。幼少期の“柔らかい頭”に適していることもあるはず。
ただ、個人的には、必修、全員である必要は?という意見です。ましてや、点数化して評価して、使いこなせないからダメなひと?ではないでしょう。
ITに興味、関心のある人の裾野が広がっていって、分母が多いからこそ発掘される、出現する才能も多くなるでしょうが…心情的な面で絶対賛成!にはまだなれないです。
さらに教える先生が大変だろうな、ということも思います。ITに疎い先生だっていいじゃないですか。
外部の有識者で講義すればいい…という意見もあるでしょうが、業界内にいると、そういうコミュニケーション能力の高い人もまれな気がして…余計な心配ですね。今後の成り行きを見守りましょう。
小学生時代をどう過ごし中学受験をどう考えるか
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経DUALにあった中学受験に関してのコラムです。「宝くじに例えるの?」とドキッとしたのですが、中身はそんなことはなく、特異なことを伝えている物でもないのですが、考えさせられる言葉ばかりでした。
塾の講師をして、公立小学校の校長をして。
双方の立場を経験された上でのご意見なのでとても参考になります。
中学入試は宝くじ 落ちても君の能力不足ではないよ
山口照美/「中学入試は宝くじ、高校入試は通過儀礼、大学入試は自分で開く扉」
私も長女が小学校卒業、中学進学という春です。“お受験”をして私立の小学校。付属でそのまま進学です。
その中学にはかなりの高レベルの受験を勝ち抜いた子たちが入ってきます。中学受験をしないままでそんな子たちと混ざり合ってどうなるのか、不安を持ったままの新生活です。
今日は、このコラムの中のいくつか心に残る部分を引用します。
私が考える、最悪の受験がもう一つある。ブランドバッグと同列の、親の見栄のための受験だ。中学入試に向く子、向かない子がいる。周りがどれだけ受験しようとも、我が子の能力や希望、親ができるサポートを冷静に考えて判断してほしい。
なんか言葉が見つからないです。これについての私の考察は後日のエントリにします。
過ぎて知る「親ことば」
こんにちは。シンカ代表の手島です。
月が変わって3月。まだ新年だと思っていたのですが、早いですね。
年度が替わるのでこの3月4月も生活が切り替わることを実感するタイミングです。我が家は長女が中学に進学するので、いつもより大きな変化を感じる季節になりそうです。
身長も160cmに届こうかという娘。
口のほうもすっかり”いっちょまえ”になっている姿を見て、子どもは親の鏡だなと思う事がすごく多いです。
日経DUALに少し前にこんな記事がありました。
椅子に座らず遊ぶ子どもに「早く座りなさい!」ではなく、何と言う?
カリスマ先生が保育で一番大切にしてきた「言葉」
お時間のあるかたはじっくりご覧になってみてください。
話し方、言葉遣いも、練習を重ねれば必ずできるようになります。カッとしたときでも、正しい言葉が出てくるようになります。
一言一言が自分にずっしりくるのがわかります。あぁ、あのころもう少しじっくり接していたらなぁ…。なんてことばかり。
もちろん夫婦で仕事忙しくしていると夫婦間の会話も少ないですから、気をつけないといけなかったですね。これから気をつけます。
私立小のすべてが宿題がないわけではない
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経DUALのサイトに載っていた記事です。
私立小の宿題 ほぼ全員塾通いの高学年は毎日出ない
【共働きっ子の宿題大作戦特集】(4)東京都市大付属小学校の先生に聞いた 宿題は受験と習い事に配慮
私は有料会員になっていないので、記事のさわり部分しか読めません。この記事が主張したいことの本質を外してしまうかもしれないのですが、私が感じた違和感です。
私立小と公立小の対比をする記事のようですが、すべての私立小に当てはまるかというと…中学受験前提の私立小という条件ですよね。少なくとも私の娘が通う私立小は最終学年であっても宿題は出ています。
娘の私立学校は大学までつながっていて、余程のことが無い限りは上がっていけます。その最大のメリットが、小学5-6年という身体と心が成長する時期に勉強漬けにせず、ゆったりと過ごすことができたということだと感じています。
もちろん、その反対側から見たデメリットはあるわけで、付属のエスカレーターなので、中高から合流する子どもに比べて勉強時間不足・知識不足という点は否定しません。ただ、人間性を育むということでは間違っている選択ではないと思えています。
この記事の見出しと冒頭の読者を食いつかせるための文章を読んだだけですが、小学受験をしてさらに中学受験前提の生活って、子どもも家族も大変なのではと思ってしまいました。
塾に行く前提だから宿題を出さない学校があるなんて。学校のことをきちんとやっていれば学力がつくって思う私は未熟なのでしょうか。
小学校受験の準備は1年間
こんにちは。シンカ代表の手島です。
先日このBlogで取り上げましたが、小学校受験に関して、日経DUALの連載コラムの2回目について。
小学校受験 国立と私立の違い・見学ポイント・学費
「受験してみようかな」と決めたら知っておくこと、準備すること
お受験のサイクルは11月からはじまる1年なんです。これは経験して初めて知ったことでした。
入試の大半が11月前後にありますので、業界的には「受験世代が試験を終えたら下の歳の子どもを」ということなのでしょうが、野倉社長のコメントにもありますように1年間を過ごすという意味も見逃せません。
1年間という準備期間が必要になるのは、ただ勉強だけではない様子。
「小学校受験では、自然との接し方、伝統・季節行事の知識、しつけなど日本の文化や生活習慣を身に付けていることが求められます。行事や季節の草花の名称や開花時期など、体験を通して学ぶには、やはり一年というサイクルが必要になりますよね。たこ揚げやコマ回し、メンコなど昔ながらの遊びができるかを見る学校もありますので、こういうことは教えるというよりその行事のときに楽しんで体験させてあげたいですね」(野倉さん)
受験前1年間で合格のためのテクニックとして学ぶのではなく、親子やその周りとの関係性において、季節の移り変わり、それぞれの節目にある文化・風習に日頃から触れて興味を持っている子どもになってくれるのであれば、それはとても良いことだと思います。
確かに、小学校受験・お受験だってテクニックが存在することは否定できませんが、中学受験、高校受験よりも、人間形成、社会性を身につけることに直結した学習内容になっていることは確かです。
そりゃそうですよね、まだ幼児さんの学習なのですから。
もちろん、中学高校は学習内容そのものではなく、記憶力・知能を測るものですから、小学受験と同じ尺度で論じてはいけないものではあるのですが。
以前のエントリで紹介した「学力の経済学」という本に、幼児期に教育を施したほうが成人してからの報酬が高い、犯罪率が低いというようなアメリカの研究結果が紹介されています。
お受験をテクニックとしてではなく、受験をキッカケとして普段忙しい中ではなかなか実践できない季節のこと、歳時記的なことを親子で普段から話しをするという習慣がつくことは悪いことではないと思っています。
受験生のいるご家族に取ってはいよいよクライマックスです。1つでも多く親子にこれまで努力の結実の時が訪れることを願っています。
カメラ生産の完全自動化と学習指導要領改訂のニュース
こんにちは。シンカ代表の手島です。
今週のニュースの中で、次の2つが気になりました。
キヤノン、国内カメラ生産を完全自動化 費用2割減
2015/8/4 2:00[有料会員限定]
国内回帰を喜ぶべきなのでしょう。例え全部機械化されたとしても。
「日本はモノ作りの国」「技術に長けている」というように思い込んでいますが、やはりこれからは(というか今も?)機械で出来ることは機械がやった方が生産性が高いわけです。
技術は盗め、背中で教える…という価値観が通用する領域はどんどん狭まっているのではないでしょうか。熟練工がいなくならないように育てるだけではなく、機械に任せることも含めて最終的な製品のクオリティの継承には何をすべきか?ということで重要な方針決定でしょう。
※工業製品ではなく“職人技”が絶対必要なモノは残ると思っています。
機械を使う前提で、機械には絶対にできないことにフォーカスする。その精度を高めていく。これから生き残っていくためにはぜったいに必要なことです。
そんなことを考えているとこんなニュースもありました。
高校で近現代史必修に 文科省、次期指導要領で骨格案
2015/8/6 1:01
NHKニュースサイトより
学習指導要領の全面改訂へ基本方針示す
8月5日 17時21分
何年後かの小学生は英語が必修になるようです。中学生から英語を習った我々がしゃべれないわけですが、小学生からはじめればグローバルな人材になるの??なんか学び始める年齢の問題よりも、教え方・学び方が問題なような気がしてなりません。
…と、英語の話しが本題なわけではなく、“「どのように学び、どのような力を育てるのか」も重視”ですよね。先生方だって、何十年も前の教育を受けて育ち、その流れの教師としての育成をされているのですから、すぐに変わることは難しいですが、ぜひ変わっていってもらいたいと思っています。
日本の経済成長に寄与した産業が海外に出て行き(そして空洞化もおき)、また国内に回帰する。人間の作業でしかできなかったものを機械に置き換える…いままでの価値観、考え方は通用しない世の中になっていくことは確実です。
10年後、20年後に社会にとってどういう人材になってもらいたいか。そういう視点で子どもと向きあうことは本当に大変です。