カレンダー
2024年4月
« 11月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  
代表 手島 プロフィール
手島 正陽
シンカ株式会社 代表取締役

小規模のシステム開発会社に勤務していた2007年4月〜2011年10月の4年半、「時短勤務」として3歳長女・0歳次女の2人の娘の保育園送り迎えと家事一切を経験。(妻はプロジェクトが忙しい時期は毎日終電で帰宅) ワーキングマザーの大変さをまざまざと知りました。

そしてまた、2015年4月からフルタイムで働きながら夕方の家事も全部行う…生活に再挑戦中。学童保育も卒所した娘2人と日々奮闘中です。

この経験から、「子育てはもっと便利にできるはず」 「子育て本来の"楽しさ””充実感”が得られないのは残念すぎる」 という思いで、シンカとして独立した後は、『働きながら子育てすることを頑張っている人の役に立ちたい』という思いで日々サービス化を模索中。

シンカという会社名には「親になる=親化」の当て字も期待しています。 子育ては、親自身が学び、育っていく過程だと思っています。 私自身が子どもたち、子どもたちと接した時間から教わったことを世の中に還元できれば嬉しいです。

ちなみに、世間で言われるのは「ワーク・ライフバランス」ですが 私たちは「ライフワークバランス」と呼びます。 これについては下記Blogエントリ参照のこと。
http://blog.synca-corp.co.jp/lifeworkbalance/life-work-balance/

ニュース:イクメンが語る「必要なのはお金より覚悟」

こんにちは。シンカ代表の手島です。

衆議院議員選挙が終わりました。
対立軸がわからない争点の結果、まったく盛り上がらないのに自民党圧勝という結果でした。
東京と大阪の“大都市”は投票率4割を割っています。これだけ無関心では変わるものも変わらないのではないでしょうか。

そんな思いの週のはじめですが、今日の話題は先週の日経新聞にあったこんな記事です。

イクメンが語る「必要なのはお金より覚悟」
2014/12/12 7:00

有料会員限定の記事ですが、内容を知っていただきたいので引用を多用します。全体が長くなりますが容赦ください。

男性の育児休業(育休)取得率は最新統計で2%(2013年度)と、まだまだ少ないですが、子育てに協力したいと考える男性は増えています。今年、思い切って育休を取得した30歳代の会社員5人に取材し、お金の話や心構えなど、イクメン予備軍に役立つ経験をまとめてみました。(個別の取材を座談会形式に構成)
 ――今年は4月に政府の施策で育休中の給付金が増額され、育休の始めの半年について、それまで給与の50%だったのが、67%支給されるようになりました(上限額あり)。アンケートなどでは男性が育休を取りにくい理由として収入減をあげる人が多いのですが、給付の増額は経済的な支えになったでしょうか。

 Bさん(コンサルティング会社勤務)「第1子、第2子のときにとった育休は1~2カ月でしたが、今年5月に生まれた第3子のときには8カ月取得しました。給付金の増額が長く育休をとる後押しになったのは間違いありません。育休期間中は社会保険料が免除されることもあって、僕の場合、半年間については手取りの8割くらいの収入、つまり2割くらいの収入減で済みました」

 Eさん(人材開発会社勤務)「育休期間の収入の減少は、家計にほとんど響かなかったというのが実感です。私は3カ月休みましたが、その間は外食費や交通費、交際費などが極端に減るので、それが収入減を埋めあわせる格好になります」

 Aさん(大手IT企業勤務)「給付金が67%に増額されたメリットを最大限使うには夫婦で半年ずつ取得するのがいいと思います。ただ、問題として、給付金が出るまでの時間差があります。給付金は2カ月単位で、申請から受け取るまでに2カ月かかる。つまり、育休に入ってから数カ月は収入がなくなり、経済的に厳しくなるのです。貯金がないと難しいと思います。給付金の申請から受給までを短縮してほしいです」

 Cさん(大手マスコミ勤務)「育休はボーナスに響くことがあり、注意が必要です。私の会社の場合、年1回の支給で『年間6カ月以上の出勤』が要件。6カ月以上休むと、復帰してもボーナスが1円も出ないので、希望より育休の取得期間を短くしました」

収入というのはやはり大きな要素だとは思います。
育てるにはどうしても収入を気にしなければなりません。パートナー(配偶者)の収入もあてにしながら蓄えと将来とのバランスを取る必要があると思います。

それにしても、最後のCさんのボーナスのことは、実感としてわかりますけど、辛いですね。制度そのものが育休を否定していると言わざるを得ません。こういった「旧態」が残ってしまっているのが問題であり、改善に向かうことを切に願います。

 ――そもそもなぜ男性が育休をとることになったのでしょうか。

 Eさん「ひとえに第1子の時の反省と後悔です。第1子のときは保育園の送りくらいであとは妻まかせ。妻の育休中はまだよかったのですが、生後8カ月で復帰してから半年ほどは常に家庭の中が修羅場でした。子どもが病弱で熱をしょっちゅう出し、そのたびに休むのは妻。不満をぶつけられ、しかし自分も忙しいので言い返す。こんな状態が続いたある日、事態を改善するには、自分が変わるしかないと気がついたのです

 Bさん「第1子、第2子の子育てが一段落して派遣で働いていた妻がそこで認められ、直接雇用の契約社員になってすぐ第3子の妊娠がわかりました。ただ、雇用されて1年未満だったので社内規定で育休をとる権利がありません。働きたい妻に仕事をあきらめさせることほど非生産的なことはない。復帰後の立場も保証される正社員の自分がとるのが一番いいということで8カ月の長い育休を取りました。子持ち女性の就職は厳しく、まして3人もいれば、再就職はしばらく絶望的です」

結局は男性が「腹をくくる」ということですが、そんな大げさでなくなることがはやく訪れないでしょうか。

 ――育休をとることについて会社の反応はどうでしたか。

 Dさん(出版関連会社勤務)「会社では男性の育休取得は私が初めてでした。半年以上前から育休を取ると周囲に宣言し、上司には『男性が育休を取れば採用活動で売りになる』とアピールするなどしました。管理職で仕事の引き継ぎがしやすかったこともあって、周囲から理解を得られたと思います。会社には新しい価値観を受け入れる風土があり『やりたい』ということを止めない上司が多い。経営陣も法令順守の意識が強いので、当然の権利である育休をとりたいと言われて反対はできなかったと思います」

 Eさん「私も会社では初めての男性育休で、かなり早くから行動しました。経験者の話を聞こうとネットで検索して会いに行くなどしました。業務の引き継ぎや取得スケジュールなどをまとめてプレゼン資料を作成し、説得しました。もっとも、実際はすんなり受け入れてもらえたのですが。『悪しき前例』になって後輩に迷惑をかけたくなかったのです。自分が取ったことでハードルが下がり、最近、後輩が育休に入りました。育休をとってよかったと思っています」

ぜひ今の世の中の風向きと言うか、イクメンの萌芽を逃さないで欲しいです。
いくつかの条件に恵まれている人にはぜひチャレンジしてもらいたいですね。

――育休をとるにあたって、なにか心構えなどはありましたか。

 Bさん「僕は子どもたちが大きくなるまでは貯蓄を殖やす時期ではないと割り切りました。妻が仕事を続けていれば後でいくらでもためられる。その態勢作りの時期だと考えています。家族を運営する上で、夫の育休取得は、期間中の収入減を裏返して言えば、月収の2~3割を費やす投資と同じです。効果は妻のモチベーション向上と、ダブルインカムの維持。自分の家事・育児スキルが上がり、妻に万一のことがあっても大丈夫という危機管理的な効果もあります

 Aさん「子育てに深くコミットすることで諦めたこともあります。まず家の購入。多額のローンを抱えると、返済のためには残業などもしなくてはという気持ちが働きかねない。なのでいまは家の購入を諦め、生活設計のめどがついてからと決めました。キャリアロスで今後の出世や賃金上昇はあまり期待できなくなりました。車も持たないと決めました」

ちょっと大げさな言い方な気がしますが…。Aさんの「子育てにコミット」なんてコミットなんて言う言葉も伝わらない人が多いのではないでしょうか。
言葉は固いので好きになれませんが、Bさんの主張はほぼ同意です。
一時的な収入源や辛さはあるかもしれませんが、長い目で見て自分たち夫婦のため、自分のためということは間違いないと思ってます。

 ――育休を取得する男性を増やすために今後、取り入れてほしい制度や改善してほしい点などはありますか。

 Bさん「経済的な支援制度はもういらないと個人的には思います。男性の育休が広まらないのは結局『周りに迷惑がかかる』『上司に言いづらい』などの考えが、男性自身の心の壁となっているからです。こうした雰囲気が変わらなければ、いくら収入を手当てしても意味がない。思い切って育休を義務化してもいいと思います」

 Aさん「イクメンと呼ばれる人は家庭での評価軸を基準にしています。当然、家庭での評価は上がりますが、会社での評価は下がってしまいがちです。これを何とかしなければ。まわりが出世していく中、ジレンマがないといえばウソになります。家での評価が上がることだけをモチベーションに働くのは簡単ではありません」

Aさん、ここでも難しいことを言っています。
会社の評価が何なんだ!?と思えないと確かに辛いです。多くの男性にここを打破していただきたい。

この記事のまとめがその通りだと思いました。

「育休を阻むのは男性自身の心の壁」――。この言葉が育休取得率の低さの理由を端的に表していると感じます。制度をいくら手厚くしても「何となく」踏ん切りがつかない男性は多いでしょう。状況を打破すべく、企業が男性に育休を義務化する動きも出ています。
 5人のイクメンは勤め先などもバラバラですが、2つの共通点がありました。1つは老後まで見据えた長期の人生プランを持つ点。もう1つは「会社が変わらないなら自分が変えよう」という気持ちです。彼らが投じた小さな波紋はいずれ大きなうねりとなり、社会を変えてくれるでしょう。

社会が変わるほどの動きになるのを受動的に期待するだけでは子育て期は過ぎてしまうでしょう。
会社がとか周りが…って言ってたらいつまでたっても変わりません。
これから育児を向かえる男性には、2つのことを自分のこととして思えて、少しでも可能性があれるのであれば、ぜひチャレンジして欲しいと願っています。

選挙にかこつけて、政治に関連した今日のまとめとするならば、「すべての女性が輝く社会」などを言う前に、じゃあ男性は輝いているのか?も考えるべきだと思っています。
Aさんのように会社の評価を気にして、育児を顧みないでがんばっても結局リストラされる…など会社に振り回されるかもしれません。それなのに、ホワイトカラーエクゼンプションのように、残業代を払わなくて良いよにして“社畜”を合法化するような動きがあったりします。本当にみんながハッピーになる世の中を政治が示してくれているのか?は個人的にはまったく希望を見いだせていません。

女性がということではなく、みんなが将来のために、そしていまの子どもたちが大人になったときに希望を持って過ごせるように。
冒頭に投票率のことも書きましたが、政治に期待しないのなら、それぞれが身近なことから、ちょっとしたチャレンジから行動に移さないと、どうなってしまうか、とても心配です。

 

コメントは受け付けていません。

個人情報保護方針