管理職登用は女性支援になるのか?
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨日の日経の1面にこんな記事がありました。
女性管理職登用に目標
トヨタや三井物産、20年に3倍 政府の成長戦略に歩調
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どんな一歩も前進のための一歩である。ということでは賛成ですが、女性の管理職を増やすことが特効薬か?というとかなり疑問です。
記事から引用します。
女性の管理職登用を進めるため、大手企業が相次ぎ数値目標を設け始めた。トヨタ自動車は現在約100人いる女性管理職を2020年に3倍にする。三井物産も20年をめどに3倍以上の200人超を目指す。安倍政権が20年までに企業や官庁の管理職の女性比率を30%に高める目標を掲げたことに呼応する
“数合わせ、頭数を揃えるために登用した。”ということにならないようにしなければなりません。
しかしながら、では何でこれまで進まなかったのか?を考えないとはじまらないと思います。
やはり「女性は家に入って家族を守っていれば良い」という価値観だったことは否めないと思います。
この価値観が崩れて“女性の社会進出”になっていくわけですが、ではこの数値目標を掲げて進めた結果、ともすれば
“家族を顧みず、結婚よりも子どもを授かるよりも子育てするよりも仕事が好き”
という女性ばかりが恩恵を受ける世の中になってしまったらダメだと思います。
ゴールは「女性の社会進出」ではなくて、
子育てと仕事の両立がなされ→少子化のスピードがゆるみ&生産年齢の人口の現象が緩む…
ということだと思っています。
そうすると、そもそものキャリパスというか就業に関する価値観の変革が大事だと思います。
毎期毎期業績を伸ばし続けて、社内の成績を伸ばし続けないと「出世」できない。
1度そのレールというかレースから外れるともう復帰は絶望的…
というような昇進・昇格の価値観を変えていかないといけないのではないでしょうか。
女性だったら、出産のための休暇、産休・育休がキャリアの阻害になるということ。
そしてその夫人をフォローするために男性が育児に関わる休暇、休職をすること。
これらがトータルのキャリアに影響がない、百歩譲って影響がとても少ない点
という世の中の制度だったり考え方・文化が根付かないとダメなんだと思っています。