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日経新聞「経済教室」の少子化対策論の中編
こんにちは。シンカ代表の手島です。
経済教室、今日は「中」編でした。明日まで続くようです。そして講師が変わり、違う論でした。
経済教室
少子化対策に何が必要か(中)長時間労働是正こそ王道
米・北欧型の解決策は困難 筒井淳也 立命館大学教授
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長時間労働是正は大いに賛成なのですが、そこに至るプロセスが少し唐突に思えて残念でした。
アメリカは移民が保育者になっているというお話、スウェーデンは公的セクター=日本でいう保育園・学童と考えて良いと思いますが、そこに国の予算もついていて多くの就業者が他業種との賃金格差少ない状態でいるということでした。
とここまではフムフムとなるのですが、最後に
で締めくくられています。
アメリカと北欧の成功事例を引き合いに出し、説明にスペースを割いているのですが、最後の長時間労働の部分で
と言っておきながら、フランスの事例の説明がなく…すこし消化不良の中編でした。
日経新聞「経済教室」の少子化対策論
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経新聞の中ほどにある「経済教室」というページ。様々なトピックスの議論が載るのですが、今日は少子化対策についてでした。
「ではどうするか?」がなかなか見えてこず、悲観的な事実確認ばかりの印象で、下巻が待たれます。今日は私が驚いたところを引用して、明日の論を楽しみにしたいと思います。
経済教室
少子化対策に何が必要か(上)思い切った財源投入急げ
保育士賃金や教育費支援 駒村康平 慶応義塾大学教授
- 近年の出生数は1973年の209万人をピークに一貫して減少しており、最近はほぼ100万人となっている。
- 15年の合計特殊出生率は1.46と、前年の1.42と比べて約2.8%改善している。しかし15年の出生数は100万6千人で、過去最低の14年の100万4千人をわずかに2千人(0.2%)上回ったにすぎない。
- 今後の出生数を左右する女性人口と年齢構成という2つの要因は、今後もマイナスの方向に働くと見込まれる。
- 政府は90年代から00年代という少子化対策にとって重要な時期を逃した。
- 社会経済構造が急激に変化した90年代から00年代にかけての子育て支援、家族政策の停滞は歴史的な失態と評価できる。
- 政府は今年6月に閣議決定した「ニッポン一億活躍プラン」で国民の希望出生率1.8を目指すとしている。近年、出生率がやや上向きとなっているので1.8の実現も可能なようにみえる。しかし前述したように、今後は親になる可能性のある女性の数が減るため、出生率上昇だけでは出生数の改善につながらない。
- 出生数を維持、あるいは増やすには、女性人口の減少による負の効果を打ち消すほどの大がかりな少子化対策、子育て支援政策を実施する必要がある。
- 厚労省によると、認可保育所の待機児童は約2万3千人(15年4月)とされる。
- 厚労省の推計でも潜在待機児童は約4万9千人で、これを合わせると待機児童数は7万2千人になる。
- 待機児童が多いのは都市部だが、都市部では保育士不足が保育所定員拡大の足かせになっている。7万2千人分の保育所定員を確保するには、約1万3千人の保育士を新たに確保する必要がある。
- 実は保育士の資格を持ちながら保育士として働いていない潜在保育士も70万人以上存在する。なぜこうした人材が保育士として働かないのか。その理由は保育士の賃金の低さや労働条件にある。
- 今後、少子化による労働力不足や東京五輪・パラリンピックによる景気拡大が本格化すれば、保育士以外の賃金が上昇し、保育士は一層相対的に魅力の低い仕事になる可能性がある。都市部では保育士確保は小手先の政策では効果は低く、大幅な賃金引き上げなどが不可欠だ。とはいえ保育士の賃金の大半は税財源に依存しているだけに、最終的には財源確保が求められる。
- かつての終身雇用・生活給を軸とする日本型雇用モデルは衰退して久しく、今や非正規労働者の比率は3分の1を上回る。「子どもの学費ぐらい親が出すもの」というのはまさに前世紀の発想であろう。
- 少子化対策の効果はすぐ出ないし地味な政策だが、20~30年後にはあの時の政策転換が歴史の分岐点だったと評価されるだろう。
オリンピックに向けた景気拡大と全体的な賃金底上げって本当にあるのでしょうか…そしてその先に何が待っているのか。
明日の後半の講義を待ちます。
新経済対策だそうです
こんにちは。シンカ代表の手島です。
都知事選のニュースばかり注目してしまっていましたが、今週のニュースに「政府経済対策を決定」とありました。
それに先立って「経財白書」が出されたとのこと。
「子育て世帯に不安、消費に弱さ」 経財白書
脱デフレの動き鈍化を指摘
2016/8/2 10:34[有料会員限定]
短期的にはそうなんでしょうが、何か根本的なところを見失っていないでしょうか。将来への不安があるから若い世代が委縮してしまっているのに。
つづいて8/3付日経朝刊一面
成長底上げへ一体改革
経済対策28兆円決定 働き方・産業構造改革が柱
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アベノミクス再出発 政府、経済対策を決定
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大盤振る舞いの対策で市場や企業、消費者の心理のテコ入れを狙う。こんな歴代政権が取ってきた手法は、債務の膨張とマイナス圏への金利低下で岐路を迎えた。財政でも金融政策でも手段が限られるなかで、経済低迷の真の原因に向き合う必要がある。
家計の消費を鈍らせるのは将来の生活に対する不安の要素が大きい。一時的なばらまき策より、社会保障や税制のゆがみを正して将来を見渡せる環境を整えるのが筋だ。
日経新聞もこんな論調でしたが。はたしてどうなるか。この記事に付いていた識者のコメント欄の武田氏の意見に賛成です。
それにしても経財白書。読んでみますか?…私も新聞記事で眺める程度。読んだことはありません。
内閣府のwebサイトより
白書等(経済財政白書、世界経済の潮流、地域の経済等)
都知事選だからオリンピックだからということではなく
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨日の日経新聞に都知事選に関連した話題の記事がありました。
都知事選2016人口急増 湾岸住人の苦労 混雑や子育て環境に課題 「五輪後の街も考えて」
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オリンピックがあるから?ということなのでしょうか。
オリンピックに限らず、大規模複合ビルや街の再開発なんていうプロジェクトは決まって待機児童が増えて大変…ってなりますが、何年も前に建築許可を与えているわけで、そんなことはわかりきっていると思うのです。
それなのに、同じ日の地域面にお隣の区ですが、こんな記事も
子供の育て方、江東区が講座 未就学児の親対象
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待機児童の問題も解消できないでいて、それでいて育て方講座?ですか。
もちろん、これも大事なことであり、講座の内容に不満があるわけではないですが。それよりももっと早い段階で、根本的なところで打つ手はあるのではないでしょうか?と。
人口流入と待機児童の問題は本質的なところで本気で解消する気が無い、何か大きな動機があるような気がしてなりません。
やはり若い世代には
月9万円も覚悟するか、この地に住まないか。子供を持たないか。
の選択肢しかないということなのでしょう。
この国に少子化嘆く資格は無いんじゃないかと悲しくなります。
◆参考エントリ
参院選の子育て支援領域での政策一覧
こんにちは。シンカ代表の手島です。
今朝の日経新聞に参院選の各党の政策の一覧が出ていました。
この程度の記事で伝わるか、理解できるかはさておき、こういった話題が前面に出てくることは良いことです。
参院選 政策点検(3)子育て・社会保障 充実策実現へ財源課題
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財源もなく、どう実現したいのか、そこも見極めて「投票」「託す」のでしょうが…
私は今まで知らなかったのですが、もう少し詳しく見るには「政くらべ」というサイトがありました。
政策比較表2016参院選【子育て・少子化・教育】
https://say-kurabe.jp/election2016/education
こういうところから、過去の選挙とも比べてみると面白いのかも知れませんね。
各党の主張が研ぎ澄まされてきているのか、
何年も前から同じ問題を抱え、改善を訴え、そして変わらずにきているのか…
2014年の衆院選のページのリンクを貼っておきます。
https://www.say-kurabe.jp/policy/election2014/education.php
参院選はじまりました
こんにちは。シンカ代表の手島です。
いよいよ選挙になるんですね。
この1回の参議院選挙で国がガラッと変わるとは思えませんし、「安倍政治を許さない」というような活動に全面肩入れするものではないですが、何とか、もっと市民生活が安心し未来を楽しく思える実感を持てる雰囲気になって欲しいと思います。
そんな週末の日経新聞にこんな記事がありました。
2016参院選首相、アベノミクスの果実で社会保障充実
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この言葉を信用できますか?これまでの政治に納得できていますでしょうか。
個々人に問われている時代です。きちんと考えて投票という行動につなげたいです。
こんな記事もありました。この国をどこに向かわせるのか、それぞれが考えましょう。
けいざい解読「成長で税収増」は安定財源か 歳出改革、怠れば停滞
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内閣府試算は15、16年度に名目2.9%の成長が続く想定だが、15年度の実績は2.2%増と0.7ポイントも低い。16年度も厳しい状況にある。「『世界経済に危機が来るかもしれない』という前提のもとで税の自然増収を望むのは非論理的だ」と第一生命経済研究所の熊野英生氏は首をひねる。
経済が成長し、税収がきちんと増える環境を整えるのは正しい路線だ。だが楽観的なシナリオに頼り切りで不人気な歳出改革を怠っていては、財政の将来はもたない。
結婚すると18万円もらえます!?
こんにちは。シンカ代表の手島です。
今週の驚いたニュース。日経新聞の夕刊1面でした。
新婚さん支援 最大18万円支給 内閣府、住居費など
2016/6/7 13:13[有料会員限定]
だそうです。
無いよりはあって嬉しい施策だとは思いますが、ただでさえ財源がないとかいろいろ言われている中で、本当に今「まっさきに」やるべきことでしょうか…。一人1回ですよね?
日本は祝日大国
こんにちは。シンカ代表の手島です。
先日の日経新聞にあったこんな記事。
かれんとスコープ
祝日大国増えぬ休息 有休取得率低迷続く
日本は祝日が多いのだということを知りませんでした。『先進国の中で際立って多い』…のだそうです。
でもこれって、休みすら国が、上からやらないと動けない、動かない。ってことですよね。
前向きに捉えて、上が言えばガラッと変わる可能性があるとも言えます。
例えばクールビズ。いつの間にか夏はノーネクタイってことになりました。
国が主導する、周りもみんなそうしてる…という空気になると、習慣はコロッと変わるのだなという好例かと実感しています。
この記事の主題である、長時間勤務、ちゃんと休もう…に向かって、みんなが足並み揃うといいですね。
ただクールビズということでは、スーツにノーネクタイは私は好きになれません。スーツはネクタイしてこその服装だと思います。
ジャケットにカジュアルパンツ。ネクタイ前提ではない服装でノーネクタイにしたいと思っています。
話がそれたついでですが、舛添都知事の不正会計問題での昨日の会見、知事はノーネクタイで記者会見だったのですか?
調査説明、弁護士任せ 舛添氏「恥ずかしい行動」
2016/6/6 21:16
(画像は日経web記事より)
私の価値観では、これはネクタイしてほしかった。都庁ではノーネクタイ義務なのですかね?お金はグレーに使うのならノーネクタイのルールなんて気にしないで欲しいのに。
話がそれ過ぎたので、この記事に関連しての話題は明日に続きます。
「保育の充実は先行」されるのか
こんにちはシンカ代表の手島です。
週末の日曜日(5/29)の日経新聞の一面は消費税増税の見送りのニュース。その関連として、こんな見出しがありました。
増税再延期でも…保育の充実は先行 政府方針
2016/5/29 1:00[有料会員限定]
という書き出しでした。どこまで信じていいのか、どこまで期待していいのか。
そしてこの記事の最後には
いったいどうしたいのでしょうか。
財務規律重視は賛成ですが、それなら…別の歳出削減にもっと積極的に取り組んでもらいたいものです。
毎日新聞社のwebより
伊勢志摩サミット
「リーマン級」に批判相次ぐ
私はTVが無い生活なのでわからないのですが、TVではどんな扱いなのでしょうか。世の中の関心がどの程度向いているのか、高い関心があると良いのですが。
日本の近い将来、遠い将来ともにとても心配になっています。
「子育て支援は成長戦略」に同意します
こんにちは。シンカ代表の手島です。
NPO法人フローレンスの駒崎さんのブログに、小泉進次郎代議士にプレゼンをしたということが書いてありました。
2016年5月25日
小泉進次郎さんに伝えたこと
ぜひ国のリーダーにこうした「投資対効果のある領域である」という実感を持ってほしいですよね。
この中に、各国の子育て支援に関する予算配分のグラフが紹介されていました。
日本が高くないのは言わずもがなですが、アメリカがすごく低いのが印象的です。勝手な印象ですが、所得の多寡によって受けられる教育水準にも差が付くイメージです。すべてが自己責任ということで。その表れなのでしょうか。
それでも、幼児教育へはキチンと投資しているようですが、ざっと私の頭の中ではこんな計算です。
1,111億ドルを109円換算して、約12兆円。それが全体で0.72%なので、就学前関係が半分の0.36ですから約6兆円は予算を付けていると。
そして日本は、全体の1.36%が6.4兆円とのことですので同じ領域は0.45%とあるので、2兆1千億円程度と計算しました。
やっぱり日本は少ない…気がします。
将来の「国力」への投資として、もっと配分すべきと言えるのではと実感しました。