2月 2nd, 2015
モーレツも変わらなきゃ
こんにちは。シンカ代表の手島です。
少し前の記事ですが、日経新聞の特集記事に各社TOPに「働き方」の意見を聞くという連載がありました。
その中に、私は“モーレツ”としか印象を持っていない方のインタビュー記事が載っていました。とても共感できるところばかりでしたので、ほぼ引用のみになりますが、以下に紹介させてください。
記事の冒頭、こんな紹介文です。
元日の午前中を除き、年365日働く。日本電産の永守重信会長兼社長はそんなモーレツ経営で、同社を売上高1兆円近い企業に育てた。
こういう人が、いまどう考えているのか。
「創業当初は優秀な人材を採れず、大手に対抗するには長時間働くしかなかった。
上場後はある程度人を確保でき、アタマも使う『知的ハードワーキング』を掲げた。最近はグローバル化が進んだため、昨年から時間にかかわらず『できるまでやる』方針に変えた。やるべきことができれば早く帰っていい。ただ、できないのに早く帰れば競争に負けてしまう。そこは頑張ってもらうという考え方だ」
「今はできるだけ生産性の高い人に仕事を回し、昇進や賞与で報いるようにしている。同じ仕事をするのに能率が良く早く仕事を切り上げる人より、効率が悪く長時間働いている人に残業代が付き収入が多くなるのはおかしい。(ホワイトカラー・エグゼンプションのような)ある程度の年収になったら時間でなく成果で評価するのは正しい」
結局は“何を持って評価するか”なわけで、こちらでは結果を出した人にあとで報いる(昇進や賞与ということは少なくとも半年近いタイムラグ)方式で皆が納得できているということでしょうか。
「雇用は守る。リーマン・ショック時も誰も切らずに平均5%の賃金カットをし、その後利子を付けて返した。いいときも悪いときも分かち合うのが日本の強みだ。うちは今や電機大手のリストラの受け皿。一生懸命働いて税金も納めているのに『ブラック企業』のようにいわれるのはおかしい。リストラする方がよほどブラックではないか」
働かずにタダ乗りしている社員の雇用を守る必要は無いですからね…経営者的には当然のいい方だと思いました。
「昨年、3人の女性を部長に初登用した。女性管理職を増やすのにゲタを履かせるのは反対だが、働きやすい環境づくりへの投資は進める。
数値目標に反対なのはわかりましたが、これまで部長の女性がいなかったというのは、かなり旧文化な会社だったのでしょう。
このため今年から経営幹部養成の経営塾、16年には国内外のグループ幹部向けの企業内大学校を開く。これまで高学歴者なら経営ができると錯覚していた。経営には知能指数(IQ)と、仕事への取り組み姿勢や執念といった心の知能指数(EQ)を併せ持った人材が必要だ。これは自社で育成する」
こちらの会社が劇的に変わっていくのか楽しみです。
ただ、こういった重鎮も新しい考え方に変わっていることは嬉しいです。広がっていくことを願います。