3月, 2015
オランダの“フレキシキュリティー”
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨日取り上げた正規/非正規の話題に関して、日経新聞にこんな関連記事がありました。
働きかたNext 第2部 あえて非正規を選ぶ 自由な時間、専門性で有利 常識を疑え(1)
あえて非正規でということの記事ですが、オランダの制度の紹介がありました。
オランダで20年にわたって3つの企業を渡り歩き、現在はフリーランスの薬袋洋子さん(45)は、政府の雇用政策に日本との違いを感じるという。
パートの賃金水準はフルタイムと同じで勤務時間が短いだけ。フルタイムとパートを行き来する人も多く、転職支援サービスも充実している。パート社員も働く 時間に応じて年金保険料を納め、給付を受けられる。失業した後に起業すると、失業保険の給付が延長され、政府が経営学の研修まで用意する仕組みだ。
オランダ政府は時間に自由なフレックス(flex)と社会保障(security)を合わせ、フレキシキュリティー(Flexicurity)を社会の目標に掲げる。日本でも限定正社員制度を充実させるなど、非正規の待遇改善へ社会全体で考える努力が求められそうだ。
オランダはすごいですね。ここに至るまでの経緯も知りたくなりました。
仕事の中身が一緒だったら同一賃金。そのかわり、正規/非正規ということではなく雇用が流動的。働く側にとっては素晴らしい環境ではないでしょうか。
ただ、そういうことが全領域・全職種に適用ということではないでしょう。
いわゆる“職人的モノ作り”のように時間的な蓄積・経験によるスキル習得、それがアウトプットに差が出ると思われる分野は難しいでしょう。
日本でも進めてもらいたいですが、とかく、こういう議論はAll or Nothingになりがちなので「出来るところから」だったり「総論OK」「目指すゴールはあそこ」であることをキチンと確認しながら進めるべきです。
正規/非正規…クロスカンパニー社のニュース
こんにちは。シンカ代表の手島です。
多様な(勤務時間の)働き方を整備している点で有名だと思っているのですが、衣料品大手のクロスカンパニー社のニュースがありました。
非正規社員1400人採用へ クロスカンパニー
2015/2/27付[有料会員限定]
「正規か非正規か」なんていう言葉も数年までは?な単語だったのではないでしょうか。すっかり市民権を得た気がします。この記事に関連して、日経MJ(日経流通新聞)の本日の記事にもう少し踏み込んだことが書いてありました。その中の印象的なことを紹介させてください。
05年にも同様の見直しを考えて、実験的に3人の非正規社員を採用したそうです。そこで
だそうです。これは、ただ全員が社員で会社の拡大期に残業を厭わず頑張っていただけの気がするのですが…。みずから一生懸命やっていたら、自分たちでは「ブラックだ!」とは言いませんよね。この記事だけだと線引きがすごく難しいなと思いました、
何はともあれ、こういったさまざまな経験を蓄えて、改めて制度を作り、改革に臨むようです。
今後の業績にも注目です。