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「リーン・イン」を読んで
こんにちは。シンカ代表の手島です。
女性のリーダーで著名な方の著書を読みました。
Google、Facebookで要職を歴任されているシェリルサンドバーグさんの本です。2年前くらいでしょうか、話題になったのは。
以前このBlogでも取り上げたことがありましたが、その後、旦那さんが不慮の事故で他界されたニュースも入ったので、通して読んでみました。
いろんなことが書いてあるので、詳しいことは実際に読んでいただきたいのですが、現代のアメリカでもまずは女性は家庭。男性は仕事。仕事は長い時間がんばっている方が評価が高い…というのが一般的だということに驚きを覚えました。
印象に残っている部分を紹介します。
(「リーン・イン」 P35-36)
すべてを完璧にこなそうとすると、それはそれは困難であるのは当然かと思います。
メリハリをつける、自分の価値観において重要なものと、そうでなく我慢できるものとの区別が必要になります。
(同、P172)
ハッキリと妥協と犠牲…なんて言わなくてもいいと思うのですが、親となると、1人のときとは違う制約が入ることは確かです。
全体として、私の中に何か教訓めいたことが残ったかと言うと、正直微妙なところでした。「多様性」や「平等」を重んじると思っていたアメリカだって、古典的な価値観、社会的通念があるんだなというのが発見でした。
そんな中でもかっこいい言葉も紹介されていました
(同、P184)
私もこうありたいです。
最後に、著書でも最高のパートナーと紹介されていた旦那さんのデーブ・ゴールドバーグさんのご冥福をお祈りするとともに、彼女が悲しみを乗り越えて活躍することを願っています。
参考エントリ
日経DUAL「家事する夫はロマンチック」 2015/3/18
男性と女性の平等への道は長い? 2015/3/17
こどもの日に思うこと
こんにちは。シンカ代表の手島です。
まとまった休みになったゴールデンウィークはどう過ごされたでしょうか。我が家は連休終盤に長女のバレエの発表会があったため、他の予定を入れづらく、ほとんど出かけない連休を過ごしました。混んでる中の外出をしなかった分、比較的ゆったり過ごせて逆によかったのかもと思いました。
さて、このゴールデンウィークには「こどもの日」があったわけで、新聞にも子どもに関するニュースがありました。
以下は日経新聞のリンクです。
子供の数が34年連続減 15歳未満1617万人、増加は東京だけ
2015/5/4 19:37
このニュースに触れて改めて国の統計の人口ピラミッドを見てみましたが、恐ろしい構造なんですね。総務省統計局のウェブサイトのリンクを下に貼ります。中ほどに人口ピラミッドがあります。
人口推計(平成26年10月1日現在)
‐全国:年齢(各歳),男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級),男女別人口‐
もう少子化の流れは止まらないと思います。少子化を止めるっていうことは「産めよ増やせよ」であり、「産めない女性は人に非ず」的なことにもなってしまいますので。この時代には戻れません。
同じく日経の記事にこんなことも書いてありました。
少子化止めて活気づくまち 低家賃やクーポン券配布
2015/5/5 0:33 [有料会員限定]
後者の記事の終盤に
まさにその通りだと思いました。
欲しい人は産む。育てる。そうではないライフスタイル、家族もあってよいはずです。
このブログでも何回も主張していますが、少子化前提の社会制度設計をする必要があると思っています。
人口ピラミッドを見てわかるとおり、社会保険、特に年金などが「若年層が受給者を賄う」方式であるのは論理矛盾です。それでも、「女性が輝く」なんていうのであれば、未来にその負担を担うことになるリソース=子どもを産み育てている母親…だけということではなく家族にきちんと還元するということを確立してほしいと願っています。
4/14女性と仕事に関するニュース2つ
こんにちは。シンカ代表の手島です。
女性と仕事という話題で、今朝の日経から2つのニュースが気になりました。
1つめは地域版・東京版にあったこの話題。
企業の紹介、自治体と連携した保育の情報の紹介もあるとのこと。有意義なマッチングが数多く実現される事を願います。
マザーズハローワーク東京 のサイトはこちら。
そんな公的なサービスの事を読んだあとに、建設業界の女性についての記事がありました。
女性が働きやすい建設現場へ指針 ゼネコン業界団体
2015/4/13 20:18
こちらはライフワークバランスよりも前に、そもそも女性が働きやすいことを目指している段階のようです。
だそうです。まず最初の一歩からということでしょうか。
これ関連する記事に、こんなものもありました。
建設現場に「チームなでしこ」 女性の活躍待ったなし
2015/2/7付
建設現場が高齢化かつ人手不足とのことで、いろんな人材に活躍してもらわないと持たない…というこのようです。でも、女性を受け入れる、多様な人材を受け入れるという事は、それぞれが抱える制約も一緒に受け入れる事にほかならないですよね。
この記事で紹介されている女性の仕事ぶりに感心しました。こういうチームで仕事したいですね。
ただ間違っても、彼女の退社後に引き継いだ人が長時間残業して片付けている、なんてことではないことを信じています。
『なでしこ銘柄』だそうです
こんにちは。シンカ代表の手島です。
昨日の日経新聞のニュースで『なでしこ銘柄』という聞き慣れない言葉がありました。
「なでしこ銘柄」に日産や東芝など40社 経産省と東証が選出
2015/3/18 19:33
この取組みのすべてが悪い…わけではないですが、いまやることか?国がやることか?…個人的には納得ができません。
経済産業省のWebサイトにありました。
また派手なロゴデザインが載っています。これらに大事な大事な税金を投入しているんですね…。
昨日取り上げた新聞記事にあるように、後先考えずにマンション建てて働く女性が困るような状況を「我知らず」な態度な企業は含まれていませんか?ざっと見る限り、マンションの建設施工会社、ディベロッパーは入っていなかったようですが、この取組みが得る“何か”は何でしょうか。
男性と女性の平等への道は長い?
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経DUALの記事に、アメリカの著名なビジネスパーソンご夫婦のインタビューが載っていました。
お恥ずかしながら、奥様の著作があることだけは知っていましたが、夫の経歴は存じ上げませんでした。奥様は、Facebook社のCOOを務めてらっしゃいます。
まず旦那さんの記事しか読んでいないですが、印象に残ったところを引用します。
デイブ・ゴールドバーグ「能ある女性が嫌われる虚しさ」
巨大オンライン調査会社SurveyMonkeyのCEOが語る企業風土、子育て、そして妻シェリル・サンドバーグのこと
アメリカでも、女性が、妻が“バリバリ働く”ことを快く思わないことがあるんですね。驚きました。
このご夫婦はそれぞれが世間的には成功を納めているとされているので、心の余裕があるのだとは思いますが、考え方には共感できます。
この最後の言葉がもっとも大事だと思いました。
真の平等を得るために、いまは女性がもっと“社会進出”すべきだと。
男性も女性もいろんなジレンマを感じて、お互いが尊重できる社会になるんだということ。
これがゴールだとすれば「女性が輝く社会へ」というメッセージは反対すべきものではないんだなと思いました。
『東京都女性活躍推進Facebookページ』
こんにちは。シンカ代表の手島です。
先日、何気なくいつものしているようにFacebookのタイムラインを見ていたら、プロモーションページとして
『東京都女性活躍推進Facebookページ』
が表示されていました。
以前、このBlogでも紹介した”活動”です。
Facebookのビジネスモデルを知りませんが、東京都に在住・在勤のプロフィールを持っている人に表示されていたのでしょうか。日本全国なのでしょうか。
※Facebookページのリンクです
https://www.facebook.com/tokyo.katsuyaku
Facebookページを開設したと案内するページ
http://www.tokyo-wlb.jp/women/fb.html
東京都女性活躍推進 -東京で輝く、自分らしく。-
http://www.tokyo-wlb.jp/women/index.html
そもそもこのページは
「TOKYOワーク・ライフ・バランス」
という情報サイトなんですね…
いまの社会の認知度を考えると、これを新たに行政がやる意味を感じないです。
東京では「働きたくても働けない」問題の顕在化としての待機児童のことが語られて久しいです。
いまさらこんな啓蒙活動に、お金と時間を割くくらいなら、待機児童解消のために1つの小規模保育所でも開設してくれた方が納税者にはよっぽど嬉しいのではないでしょうか。
「黒い本音」なんて言わなくても
こんにちはシンカ代表の手島です。
ダイヤモンド社の情報サイトを見ていたら次のようなタイトルの記事がありました。
育休明けの時短勤務をしている女性の仕事が、その上司(独身女性)にしわ寄せがいくというお話しです。
育休明けの人がいると、その分が周りにしわ寄せが…とか、独身女性が割を食ってつらくなるとか、そうであるから仕事が出来ない人は排除しよう…とか
そういう空気が醸成される…という記事のようです。登場する独身女性である上司の境遇がこう書かれていました。
結局のところ、女性課長が独身かどうかではなく、チームで仕事するときに、個々のメンバーのアウトプットの量は当然違うわけで、その「しわ寄せ」がどこに行くかということだと思いました。
育児や女性の問題にかこつけているだけで、根っことしては、チームで成果を出すこと、その中での処遇・評価が(当人たちにとって)適正か?というお話しだと思いました。
今回の例では、この部署を評価する人、処遇する制度が納得性のあるものであれば問題がないと言えます。もしくは、そういう問題があったとして、さらにその上司がきちんとアクションしてくれていればいいだけです。
育児に限らず、介護ももちろんですし、チームみんなの生活=ライフがあり、仕事とのバランスをとりながらやっていくわけです。
足りない分をみんなでフォローすることが当たり前のチームにする、フォローした人が校正に処される組織にする。ということが出来ていればよいのかと。
“女性が輝く”ばかりが言われていますが、男女の性別に限らず、働き方について制約を持った人材を束ねて、その仕事の分担、成果の測り方、評価の仕方(報酬の出し方)を変えていくことが大事だと考えています。
90歳現役助産師さんからのメッセージ
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経ビジネスのWebサイトに「戦後70年特別企画 遺言 日本の未来へ」という企画があり、その中に現役最年長助産師さんの記事がありました。
記事のタイトルは、若干センセーショナルに思わせてクリックしてもらえるようにわざとつけてあるように思いましたが、長年、人が産まれるという生命の神秘に携わった方の言葉はひとつひとつは重みがあります。
いろいろ紹介したいですが、ライフワークバランスに沿った部分を引用させてください。
【坂本フジヱ】「男と女が同じなら、そらセックスもせん」「90歳の現役助産師」が語る、生まれるということ
一緒にいる時間の長さは関係ないと。とにかく愛情を注いだ結果の絆が大事だということで、自分の家族のことを振り替えっても勇気づけられます。これから赤ちゃんを向かえるご夫婦に伝えたいメッセージです。
そんな坂本さんの結婚観といいますか、女性観としてこういうことが書いてありました。
こういう意見をこれから適齢期を向かえる若い人たちにどう伝えていくか。
何度もこのBlogで意見を述べていますが、これをわかった上で、自ら選んだ晩婚・少産なのであれば、その結果である人口減少を受け入れ、その前提での社会設計をするということだと思います。人口を増やしたいのであれば、上記考え方が変わるような教育・習慣・文化を作っていかないと流れは変わらないと思っています。
今日も引用ばかりですみません。興味のある方はぜひタイトルに惑わされずに記事をご覧になってください。
国・自治体の積極姿勢は喜ばしいですが
こんにちは。シンカ代表の手島です。
今朝の日経新聞には政府予算の投入という記事がいくつかありました。
子育て支援に関連するニュースを注視するようになったから、これまで見過ごしていたものが目に入るようになったのか、世の中的にニュースの数自体が増えてきているのか判断付きかねますが、話題が多くなって、たくさんの人の関心を集めることは悪くありません。
認定こども園、補助金増 幼稚園などに逆戻り防止
2015/2/5 1:30[有料会員限定]
ん???園長2人?の施設にも2人分お金を補助する??ほんとうですか…なんかこれ以上のコメントが思いつきません。別の機会に考えたいと思います。
小規模保育に税優遇 16年から、待機児童の受け皿に
2015/2/5 0:20[有料会員限定]
だそうです。参入する際の手間を少しでも下げる方向という意味では良いのでしょう。財源が減収にならないのであれば、積極的に打ち出してよいとは思います。
そして今日の3本目の話題。
女性活躍推進、都がロゴ製作 ピンクのヒト型
[有料会員限定]
コレを作るのに、デザイナーに発注してデザイン料が発生しているんですよね、きっと。また携わった都の職員の方のコストもあるでしょう。
都が個別にやる必要のある事業だったのでしょうか。女性の活躍推進についての異論はありませんが、「男性が輝いているのか?」と言う点で、女性ばかりのキャンペーンに大事な税金を割く必要性に付いてはとても疑問です。記事の中に都知事の言葉があります。
女性にフォーカスあてるんじゃないと思うのですが…。
世の関心が高まること、国や自治体の予算というのがつくことは悪くないのですが、ちゃんとその投資対効果が得られること、へんな既得権益が生まれないことを切に願います。
どちらの環境が幸せなのか
こんにちは。シンカ代表の手島です。
日経DUALのサイトで新しいコラムがはじまりました。
その1回目のタイトルが
40人部署で10人妊娠!でも米国DUALは笑顔
というものでした。
アメリカでの生活が長い筆者の方が、ナースとして働きながらの子育てについてのコラムとのことです。
1回目はご自身の周りでの妊婦が多いことと、それに接する周りの人のことが書かれています。
締めの段落に次のようなことが書いてありました。
こうやってみると、日本とアメリカ。働く親を取り巻く環境は次のように違っているのではないでしょうか。
「アメリカには妊娠、出産、そして育児に関する権利や保障は少ないけれど、その分それを使っても誰も文句を言わないし、言わせない」
逆に、
「日本では、アメリカにはない権利も保障もたっぷりあるけど、それをきっちり使おうとすると、たたかれることがあるし、白い目で見られることもある」
これって、どっちが幸せな環境と言えるでしょうか。
日本は比較論ですが、権利も保障もあるのですね。
使わないのは女性が悪い?企業が悪い?といことで、昨今の政府の諸々のキャンペーンなのでしょうか。
問題は、そういう人たちに「周りにしわ寄せが」とか「復帰されても長時間業務ができない身体では中途半端」というような圧力がかかるということなのですね。
それが日本特有のものなのか、それらがない外国はどうなのか。
今後のこのコラムの展開に興味がわきました。